心の病を抱えた人に周りの人ができること!?

 

皆さん、こんにちは。

 

今回は、あなたの周りにいるかもしれない心の病を抱えた人にできることについて、埼玉県さいたま市緑区のJR武蔵野線東浦和駅徒歩1分でカウンセリングを行う、心の専門家である臨床心理士で筆者がまとめてみました。

 

カウンセリングにおいて、当事者からの相談はもちろんですが、心の病を抱える家族など関係者からの相談というのを受けることが多くあります。そんな時にお話することを含めて今回はまとめみました。

 

あなたの周りに心の病を抱えた人がいて、どうように周りとしてあげたらいいのかとお悩みの方に是非読んで欲しいお話になっております。

 

代表的な心の病について知る

 

まず始めに代表的な心の病について簡単にその特徴についてお話しておきたいと思います。

 

うつ病

心の病としては代表的なものでしょう。抑うつ症状を主症状として現れます。寝すぎてしまったり、眠れなくなってしまったり、食欲がなくなってしまったり、今まで興味を持っていたものに興味を持てなくなってしまったりという症状もあります。詳しくは以前まとめたものがあるので、そちらをご覧ください。

 

うつ病について臨床心理士が解説する

 

②適応障害

これも抑うつ症状を主症状として現れるものですが、職場環境によるなど抑うつになってしまったものの、原因が特定される場合にこちらの適応障害が適応されます。詳しくは以前まとめたものがあるので、そちらをご覧ください。

 

適応障害とはどんな心の病か!?

 

③統合失調症

妄想や幻聴、幻覚等を主症状として現れるものです。周りから奇異に見られるような行動をとる急性期と呼ばれる時期と、眠りすぎたり意欲が無くなってしまう休息期と呼ばれる時期などを経て回復していくものです。詳しくは以前まとめたものがあるので、そちらをご覧ください。

 

臨床心理士が日本一わかりやすく解説する統合失調症とは!?

 

④パーソナリティ障害

一般的な成人に比べて極端な考えや行為を行っていたりして、結果として社会への適応を著しく困難にしていたり、精神病理的な症状によって本人が苦しんでいるような、人格状態に陥っている障害のことです。これも詳しくは以前まとめたものがあるので、そちらをご覧ください。

 

パーソナリティ障害・人格障害の種類と特徴・治療としてのカウンセリング

 

⑤パニック障害

心臓がドキドキとなり、呼吸も苦しくなってしまうパニック発作と、このパニックがまた起こってしまうのではないかという予期不安と、パニックが起こる場所を避けるという広場恐怖という3つを主症状とする病気です。これも詳しくは以前まとめたものがあるので、そちらをご覧ください。

 

パニック障害の特徴と原因、カウンセリングを含めた対処法を臨床心理士が解説

 

⑥PTSD

皆さんにはトラウマと言った方が分かりやすい方も多いかもしれませんが、何か衝撃的な出来事が心の傷となって残ってしまい、そのことを反復的に経験し続けてしまうものです。これも詳しくは以前まとめたものがあるので、そちらをご覧ください。

 

臨床心理士が日本一わかりやすく解説する単回性トラウマの症状と回復過程

 

これ以外にも心の病は様々ありますし、何か心の病の診断は下りなくても気持ちが沈んでしまったり、時には死にたくなるようなこともあるかもしれません。そんな人が周りにいた時に是非実践して欲しい方法をご紹介いたします。

 

心の病を抱えた人にあなたができること!?

 

それでは心の病を抱えた人にあなたができることについてお話していきたいと思います。

 

①そっと様子を見ておく

一番始めに大切なのは、そっと様子を見て置くということです。あなたが見ているよというメッセージを相手に伝えておくというのがとても大切なことになります。

 

先に紹介した様々な心の病のどれにおいても言えることですが、自分一人で悩んでいると思うと辛さはどんどん増してきたりするものです。

 

しかし、誰かがそっと様子を見ているというだけでとても心強い状態と言えるでしょう。少し距離を取りながらそっと様子を見守っていくことが良いでしょう。

 

②話を聞いて欲しそうな時に聞く

一番大切なのは、見守っていくということをお伝えしました。次に周りに居る人としてできるのは、本人が話を聞いて欲しがっているのであれば、話を聞くということです。

 

本人の話に耳を傾けながらただうなずいて聞いてあげるだけでも十分だったりします。皆さんも話を聞いてもらっただけで、気持ちが少し楽になったという経験がある人も居るのではないでしょうか。

 

ただ、心の病のある人の話を聞く際の注意点としては、聞き過ぎないことも重要です。相手の話を聞き過ぎるあまり、自分が辛くなってしまうということも当然起きてくることなので、その際は、「ちょっとこれ以上聞くと自分が辛くなってしまいそうだから。」と相手に伝えて、聞き過ぎないというのがいいかもしれません。

 

③一緒になって落ち込まないようにする

先にもお話しましたが、話を聞いて結果、相手に共感しすぎて自分も辛くなってしまったり、時には一緒になって落ち込んでしまうということもあるかもしれません。

 

そのようにならないために大切になってくるのが、アドラー心理学でいう課題の分離というものです。これは相手の課題と自分の課題を分けて、相手の課題は相手のものとする考え方です。

 

話を聞く際に、これはあくまでも相手の課題だというのを意識しながら聞けるといいでしょう。自分の課題(問題)として受け取ってしまうと辛くなって落ち込んでしまうので、相手の課題(問題)として受け取ってみるのが大切です。

 

④大丈夫、頑張ってと励まさない

話を聞く際のポイントとしては、「大丈夫」「頑張って」というように励まさないようにするのが大切です。特にうつ病や適応障害のあるような人に対してはこのような声掛けはより辛くしてしまうことになります。

 

話を聞く際は、うなずきながら話を聞いてみたり、相手の感情を想像して声を掛けるのが大切になってきます。「辛かったね」「大変だったね」「苦労したんだね」というように声を掛けは話を聞いてもらっていると感じることができるのです。

 

また、その際に今の現状を肯定してあげるというのも大切なことでしょう。少し高度な方法ですが、今現在できていることなどを一緒に確認できるといいかもしれません。

 

⑤必要に応じてプロにお願いする

見守りながら話を聞くというのが大切ですが、必要に応じてカウンセラーなどのプロにお願いするのもいいでしょう。本人に直接進めてみるのも良いでしょうし、話を聞いているあなたが相談してみるというのも良いでしょう。

 

専門家といってもいろいろあります。心理の専門家であるカウンセラーや医療の専門家である精神科の医師、福祉の専門家であるソーシャルワーカーなどがあります。診断や薬の処方が必要な場合は医師へ、話を聞いて欲しいという場合はカウンセラーへ、職場復帰や社会保障への相談はソーシャルワーカーを尋ねるといいでしょう。

 

その人の状態像を見て必要な専門家へ相談できるといいでしょう。また、どこに相談したらわからないという方は、是非まずは当相談室に相談してみて下さい。必要に応じて、必要な専門家をご紹介することができます。

 

心の病を抱えた人に周りができることのまとめ

 

今回は、埼玉県さいたま市緑区のJR武蔵野線東浦和駅徒歩1分でカウンセリングを行う臨床心理士・公認心理師の筆者が、代表的な心の病について皆さんにご紹介させて頂き、心の病を抱えた人に周りの人ができることをまとめてご紹介させて頂きました。

 

①そっと様子を見ておく

②話を聞いて欲しそうな時に聞く

③一緒になって落ち込まないようにする

④大丈夫、頑張ってと励まさない

⑤必要に応じてプロにお願いする

あなたの周りや家族、友人に心の病を抱えた方が居た場合には、是非参考にしてもらえれば幸いです。

 

しかし、途中でもご紹介いたしましたが、周りにいる人ができることには限界があります。必要に応じて、専門家への相談につなげられると良いでしょう。良ければ、当カウンセリングのお申込みページへお進み下さい。

 

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