パニック障害の特徴と原因、カウンセリングを含めた対処法を臨床心理士が解説

パニック障害の特徴と原因、カウンセリングを含めた対処法

皆さん、こんにちは。

本日は、突然やってくる不安や恐怖に見舞われ、動悸や呼吸困難に見舞われるパニック障害について、埼玉県さいたま市でカウンセリングを行う心の専門家で臨床心理士・公認心理師である筆者が解説したいと思います。

パニック障害という言葉自体あまり聞いた事がないという方も多いかもしれませんが、電車やバスに乗れなくなってしまったり、仕事や学校に行けなくなってしまうという原因として一定数あるパニック障害、今回の記事で是非学んでみて下さい。

また、自身がパニック障害かもという方や、パニック障害に今現在悩まされているという方にも、何かヒントになればと思いますので、良ければ最後までお読みください。今回は、パニック障害の概要と症状の実際、対処方法についてお話していきます。

そもそもパニック障害とはどんな病気?

まず始めにパニック障害とはどのような病気なのかをみていきたいと思います。パニック障害とは、パニック発作、予期不安、広場恐怖という3つを主症状とする病気です。これらの症状によって、うつ病などのさらなる心の病を引き起こしてしまう可能性のものです。
パニック発作
満員電車、人混み、車、エレベーターなどの閉鎖空間など強いストレスがかかる場面で、突然やってくる激しい動悸、発汗、震え、息苦しさからの呼吸困難、腹部の違和感、めまい、冷感などの発作を起こすことです。
もしかしたらこのまま自分は死んでしまうのではないかと思うくらい激しい発作になってしまうこともあります。
予期不安
先のパニック発作を体験してしまうと、そのパニック発作がまた起きてしまうのではないかと不安に思ってしまうことです。

通常、パニック発作は時間と共に落ち着いてくるのですが、何度か体験しているうちにまた起きたらどうしようと心配になってしまいます。
広場恐怖
パニック発作は、満員電車などの閉鎖空間で起こることが多く、その場から逃げられない場所を避けようとすることです。

不安が高まることで一人で出かけられなくなったり、家から出られなくなるほど不安になってしまうこともあります。

これら3つの主症状によるものをパニック障害と言い、およそ100人に1人程度は発症すると言われている比較的身近な病気です。実は有名な心理学者のフロイトもパニック障害であったということも言われているほどです。

パニック障害の原因とは?

次にそんなパニック障害の原因についてみていきたいと思います。実はパニック障害の起きるはっきりとした原因はわかっていません。これがある人がパニック障害になるということはないということです。

人が危険を感じた時に働く神経機能が異常を来たすことによって、パニック発作が起こると考えられています。疲れていたり、大きなストレスを抱えていたり、睡眠不足などが要因としてあげられています。職場も家庭でもストレスが多く、疲れが十分に取れていないというような状況の人に起こることがあります。

また、家族の中で、パニック障害を持っている人がいると、パニック障害の危険が高まると言われており、遺伝的要因もあるようです。自分の親がパニック障害を持っているとそうなる場合もありますが、これも100%ではなく、当然ですがならない人も多くいます。

パニック障害の実際!?

パニック障害とはどのようなものなのかがわかるために一人の例をお話したいと思います。

30代男性で会社員のAさんは、毎朝電車で通勤していました。あるプロジェクトを任されていたAさんは、睡眠時間を減らしてまで、そのプロジェクトに挑んでいました。仕事はやりがいも感じており、多少のストレスもありましたがバリバリ働いていました。
そんなある日、いつものように急行電車で会社に向かっているとき、日頃の疲れもあるのか電車内で急にめまいと動悸がして、立っていられることができなくなってしまいました。うずくまる形になっても動悸はおさまらずに、次第に息苦しさも覚え始めました。
心配した近くの人に声をかけられて、次の駅で降りたAさん。駅に降りてしばらくすると、そんな症状は治まっていきました。その日はなんとか会社に行ったものの、翌日もまた同じことが起こるのではないかと不安になってしまい、いつもより早起きして、いつでも降りれる各駅停車で行くようにしました。
しかし、翌週になって各駅停車でも、少しのめまいと息苦しさを覚え、会社に行くことが難しくなってしまいました。会社の上司の勧めで、産業医への相談でパニック障害と言い渡されて、クリニックへ通院が始まりました。
クリニックでは、薬の服薬と一緒にカウンセリングも勧められて、その後、服薬とカウンセリングによって、見事に職場復帰を果たしたというものです。

実際にあった話を複数織り交ぜて、パニック障害の実際としてご紹介していますが、ご紹介したように、パニック障害は働き盛り年齢に多く、社内のストレスによって引き起こされる場合が多くあります。

この例では、あまり詳細に描かなかったパニック障害の治療について次で見ていきたいと思います。

パニック障害の治療!?

①薬物療法

パニック障害への薬での治療としては、薬によってパニック発作をコントロールしていくという方法が取られます。また、パニック障害から生じるうつ症状などへも対応を行っていきます。

一般的に用いられるのは、SSRI(選択的セロトニン再取込み阻害薬)と、ベンゾジアゼピン系抗不安薬が用いられることが多いようです。パニック障害の症状は抑えられますが、吐き気やイライラやそわそわ感のような副作用が生じることがあるようです。

薬の服薬に関しては、医師と相談をもとに量を調整しながら行ってみて下さい。中には市販薬を服用してという方も居るようですが、一度専門医に相談してみるのが良いでしょう。

②認知行動療法

パニック障害への認知行動療法としては、パニック発作が死に繋がるかもしれないという誤った認知を修正していき、徐々に行動できるようにしていくという方法です。

暴露療法(エクスポージャー法)という技法が使われることが多く、パニック発作が起きそうで回避していた場所に程度の低いものから徐々に慣れていくというものです。同時にリラゼーション法も身につけていきます。最終的には、実際にパニック発作が起きた場所でも大丈夫なようにしていきます。

しかし、この方法は、実際のパニック発作が起きたところへ行ったりイメージをしたりするため、本人への心的負担も大きく、専門家の指示のもと行うことが大切です。

③EMDR

EMDRは、パニック障害に対して、効果的とされる方法で、眼球運動による脱感作と再処理を行うシャピロによって開発された技法です。トラウマ処理のために用いられることが多いものです。

問題場面をイメージしてもらい、その場面によって促される感情の点数を付けます。その場面が問題でなくなった時どのように考えられるかを想像して点数を付けてもらうます。問題場面とそれに伴う認知をイメージしてもらいながら、眼球運動を行い、再び問題場面に対する評価をしてもらいます。問題場面の評価が低くなる(問題でなくなる)のを目指し、問題場面への肯定的なイメージを定着させるという方法です。

人間の情報処理システムを適切な流れにしてあげることで、機能させようとするのがこのEMDRによる方法です。

④TFT

アメリカのキャラハンにより開発された技法であり、場にふさわしくない欲求や感情面での思考を調整するという方法です。不適切な思考をしているまさにその時、ある順序で一連の経穴(けいらく)に対して指で刺激を与えるというものです。

パニック場面について考えながら、2本の指で眉間、目の下、脇、鎖骨下の各スポットを5~6回タッピングを行います。同時にスケーリングを行っていき症状の改善を目指します。

感覚モダリティとネガティブな記憶の誘発という2つの要素が治療上不可欠な方法です。

パニック障害のまとめ

今回は、埼玉県さいたま市でカウンセリングを行う臨床心理士・公認心理師の筆者が、動悸や息苦しさから死ぬほどの体験をするというパニック障害についてご紹介させていただきました。

実は仕事上のストレスで起こる可能性のある心の病で、知らず知らずのうちにあなたも近い状態になっているかもしれません。もしも、あなた自身やあなたの周りの人がこのようなパニック障害に悩んでいたら、是非専門家へ相談してみて下さい。

当カウンセリングオフィスでも、今回ご紹介した治療法を含めて、あなたに合った治療法を一緒に考えて、辛い状態から回復できるお手伝いができるかもしれませんので、気軽にお問い合わせください。

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