学校に行きたくないという相談に臨床心理士はどのように応えるのか!?

学校に行きたくないという相談にどのように応えるのか

皆さん、こんにちは。

明日から3学期が始まるという方も多いでしょうか?長い休み明けで明日からまた学校に行きたくないなという人も多いかと思います。今回は、そんな学校へ行きたくないという相談に心の専門家である臨床心理士・公認心理師としてどのように応えるのかと題してお話していきたいと思います。

不登校の現状についてみていった上で、学校へ行きたくないと訴える子供に関して、保護者がどのように対応してあげたらいいのかということについてお話していきたいと思います。

学校に行きたくない人の理解

学校へ行きたくない人の理解を進められるとまず始めのは良いかなと思いますので、様々なデータや見解から学校へ行きたくないということに迫っていきたいと思います。

休み明けの自殺数

まず始めに少し衝撃的な数字になるかもしれませんが、休み明けの18歳以下の自殺者数というデータを見ていきたいと思います。以下が18歳以下の日別の自殺者数の変遷です。

春休みやGW、夏休み、そして冬休み明けは18歳以下の自殺が多いという結果です。このようになる理由は明白ですよね。春休み明けやGW明けは一学期が始まり、夏休み明けは二学期が始まり、冬休み明けは三学期が始まります。

このグラフを見てるとわかるようにお休みの期間の自殺者数は少ないのに学校が始まったとたんにそのグラフの人数が多くなっているのがわかりますよね。これは5年ほど前のデータですが、この形は過去40年ほど変わっていません。

このデータからわかってほしいこととしては、学校へ行くことが死ぬくらい辛い人がいるということです。今では大分減りましたが、学校へ行きたがらない子供を無理やり連れていくということもあります。死ぬくらい学校が辛いという人がいるということを是非知っておいてください。

不登校の原因と実数

続いて不登校になってしまう原因についてみていきたいと思います。不登校の原因というと皆さんどのようなものがあると想像するでしょうか。いじめが原因が多いのでは?それとも勉強がわからなくて?などと想像するかもしれません。少し前のデータですが文部科学省が集めたものを貼っておきます。

少し細かいデータですが、実は多いかと思われるいじめによる不登校はさほど多くはなく、実は無気力や情緒混乱、不安というものが原因として多いという結果だったのです。当然ですが様々複合的な原因によってなるというのもありますが、こういった調査につける理由がないので、無気力や情緒混乱のところに付けたという人も居るわけです。

つまり、実のところはっきりした理由はないのだけど学校に行きたくない、学校へ行けないという人が結構の割合いるということです。令和元年度の文部科学省のデータによると、小学校の不登校の人数は53,350人(全体の0.8%)、中学校の不登校の人数は127,922人(全体の1.9%)であるとされています。

小学校では100人に一人程度、中学校では1クラスの一人程度で不登校の子供がいるという割合になっています。令和元年度の調査であってもその原因としては、「無気力不安(39.9%)」「いじめを除く友人関係をめぐる問題(15.1%)」「親子の関わり方(10.2%)」とされており、先に紹介したデータとほぼ同じような形になっています。

では、このような少し対応を間違えたら命がなくなってしまうかもしれずに、原因としてもよくわからないというものが多い状況でどのように学校が行きたくないということに応えていくのかを見ていきたいと思います。

学校へ行きたくないという人への対応の仕方

それでは学校へ行きたくないという人への対応の仕方について具体的にどのようにしていったらよいのかというのをみていきたいと思います。今回ご紹介するのは、学校へ行きたくないという人への初動の対応の仕方です。

①無理に学校へ行かせようとしない

学校へ行きたがらないというのを解決していく上で大切なのが、このすぐに学校へ復帰させようとしないということです。お子さんの不登校が始まると多くの親御さんや学校関係者の方々は、どうにしかして子どもを登校させようと焦ってしまいます。

エネルギーが少ない状態で学校に行かせようとしても、かえって状態が悪化してしまい不登校が長引く可能性がある場合も多くあります。中には子どもを騙して連れ出したり、物でつって無理に登校させたり、留年すると脅して登校させようとしたりする親御さんもいたりします。

しかし、このような行為は、親御さんと子どもとの信頼関係が崩れてしまい、学校復帰に向けて大切な親子でのコミュニケーションが取りにくい状況に陥ってしまう可能性も高くあります。そして、このような登校を強制する対応がさらに続くと、部屋に引きこもりがちになったり、家庭内暴力や自傷行為につながる可能性もあるのです。

ここで大切なのが、やはり無理に学校への登校を促さないということでしょう。最初は、子どもと一緒に乗り越えていこうねという形でまずは、味方になっていくことが大切になってきます。

②子どもの気持ちを想像する

次にやってもらうと良いこととしては、今のお子さんの気持ちを少し想像してみるということでしょう。最近の学校での本人が話していた様子などを思い返してみるのもいいかもしれません

もしかするとあの時言っていたのはこうかもしれない、この子はこんなことを思っていたのかもしれないと今の子どもの置かれている状況を想像するといいかもしれません。

よくよく子どもの立場にたって考えてみると、行事が立て続いていたなと気付いたり、勉強していたのにテストで点数が思うように取れていなかったなと気付いたり、仲の良い子とケンカしたって言っていたなと気付いたりして、これは大人でもちょっと行きにくくなるかなっと想像できるかもしれません。

まずは子どもの立場に立って、可能であれば自分が同じくらいの歳の頃を思い出しながら想像できるといいでしょう

③そっと話を聞いてみる

②で子どもの状態を想像をしてみたら、想像したと言って、どうなのか本人に無理に話を聞き出そうという人も居ます。しかし、何か衝撃的な出来事があったら大人であっても話ができないように、なかなか自分の状態や考えていることを話せるとは限りません。

そんな準備ができていない子どもに無理に不登校の理由や気持ち、どうしたいかと聞いても答えられないものです。そのために大切なのは無理に話を聞き出そうとはせずにそっと話を聞いてみるくらいの姿勢がよいということです。

すぐに話を聞くというよりも、メッセージとしては、いつでも話を聞くよというメッセージは伝えておけるといいでしょう。子どもの準備が整ったタイミングで話を聞けるようにゆっくりと寄り添って待ってみるということも大切だったりします。

不登校から立ち直ったという子どもの親とのエピソードを聞くと、「細かいことを言わずに見守ってくれた」「心配だったと思うが、自分の前では不安を見せないで居てくれた」と、暖かく見守ってくれたことに感謝を示した話を聞くことがよくあります。

親御さんの姿勢としては、「いつでも力になるからね」「何かあったら言ってね」と味方でいることと共に、子供が話したいタイミングで話を聞けるように耳を傾けられるようになれると良いでしょう。

ここまでが行きたくないといったときに初動の対応の仕方です。これからの対応としては、子供の語りや状況によってさまざまで、どのようになるかも少しの時間が経つと登校する子もいれば学校ではない場所に行くということもあります。

学校に行きたくないという相談にどのように応えるのかのまとめ

心の専門家である臨床心理士・公認心理師である筆者が、18歳以下の自殺者の日別の推移と不登校の原因についてお話してから、そんな学校へ行きたくないという人に対してどのように初動の対応をしたらよいかということをお話いたしました。

学校へ行きたくないという人へは、臨床心理士としては無理行かせずに、その理由をゆっくりと聞いた上でどのようにしていくのか一緒に考えられるといいというところでしょうか。

今回のまとめに関する疑問や感想はコメント欄までお願いします。また、不登校へのその後の対応の仕方などご相談をされたい方は是非当カウンセリングオフィスのカウンセリングをお申込みください。

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