臨床心理士が日本一わかりやすく解説する知能検査~田中ビネー編~

臨床心理士がわかりやすく解説する知能検査!?田中ビネー編

皆さん、こんにちは。

今回は、皆さんからご質問を受けることの多い、知能検査の中から田中ビネー知能検査について解説したいと思います。

お子さんが田中ビネー検査を勧められたけどどんな検査なのか知りたい、田中ビネー知能検査を受けてみたけど結果がよくわからないというような方に読んで頂きたいお話になっております。

田中ビネー知能検査とは!?

それではまず始めに田中ビネー知能検査とはどのようなものであるのかというのをみていきたいと思います。

田中ビネー知能検査は、お子さんを対象に個別に行われる知能検査としてはWISC検査と並びとてもポピュラーなものです。WISC検査に関しては以前まとめたものがありますので、詳しくお知りになりたい方はそちらをご覧下さい。

子どもへの知能検査として用いられることの多いWISC検査というものがあります。そのWISC検査に関して、埼玉県でカウンセリングを行う臨床心理士・公認心理師である筆者がどこよりもわかりやすく、結果の例も交えながら解説を行っています。

田中ビネー知能検査は、外国の検査をそのまま用いたものではなく、1947年に心理学者の田中寛一によって作成されたもので、日本人の文化や生活様式に根ざした問題構成となっています。

現在の最新版は2005年に出版された田中ビネー知能検査Ⅴになります。現在(2020年)、田中ビネー知能検査Ⅵの標準化(データを集める作業)が行われており、遠くない将来に最新版が発表されるでしょう。

また、実際に行なっているところは少ないのですが、鈴木ビネー知能検査というものもあります。かなりの検査をとったことのある筆者であっても、出会ったの数える程で、一部の児童相談所では、この鈴木ビネーを実施しているところがあるようです。

田中ビネー知能検査の特徴

次に田中ビネー知能検査の特徴について①対象年齢、②検査時間、③検査頻度、④検査からわかることについて、順番にみていきたいと思います。

①対象年齢

田中ビネー検査の対象年齢は、2歳から成人までとされています。しかし、問題は2歳から13歳までと、14歳以上で異なります

2歳から13歳までは、その年齢で通過できる課題であるのに対して、14歳以上(成人)では問題が分野ごとにまとまっており難易度別になっています。このような検査の特徴から実際には小学生年齢の子どもまでを対象に取られることが多いという特徴があります。

②検査時間

一度の検査にかかる検査の時間は、概ね30分から90分程度かかります。田中ビネー知能検査は、WISCのように何項目やったらおしまいということがありません。全てできる年齢級から始めて全てできなくなる年齢級までやります

例えば、3歳級の問題が全問正解、7歳級の問題で全問不正解となるまで行います。このため苦手と得意の差が大きい人ほど、多くの年齢級の問題を実施する都合上長くなってしまうという傾向があります。

また、あまり能力にばらつきがないと多くの年齢級の問題をやらずに済むために早く終わります。つまり、検査時間は検査を受ける人の特徴によるところが多く何分で終わりますと正確なことが言えないという部分があるのです。

③検査の頻度

田中ビネー検査を一度取ったけど、もう一度取りたい、その後の成長をみたいと再度検査を受けるということがあります。その検査を実施できる頻度としては、間を半年から1年以上開けることが望ましいとされています。

それは同じ問題を何度も短い時間にやってしまうとしては、その問題を覚えてしまい正しい結果が出ないという学習効果がでると言われているためです。

まれに4度も5度も取っているという子に出会うことがありますが、その結果、知能指数が上がってますというのは、本当のその子の姿を捉えているか疑問な部分があります。

④検査でわかること

田中ビネー知能検査は、思考、言語、記憶、数量、知覚などの問題から構成させています。出来た年齢級の合計の点数から精神年齢が算出されて、生活年齢との比で知能指数(比例IQ)を算出することができます。

簡単な例として、生活年齢が10歳で精神年齢が10歳だと、IQはちょうど100になり、生活年齢が10歳で精神年齢が7歳だと、IQは70になら、生活年齢が10歳で精神年齢が5歳だと、IQは50という結果になるわけです。

WISC検査で出される知能検査は偏差IQと呼ばれており、知能指数の算出方法の違いによって、田中ビネー知能検査の方が10程度知能指数が高く出る場合もあるようです。

また、WISC検査のように領域ごとの知能指数などは算出できず、全体的な知能指数のみがわかるだけです。しかし、正解できなかった問題などからその人の苦手な部分と得意な部分などは読み取ることができます。

⑤検査の利用

田中ビネー知能検査は、様々な場面で用いられる検査です。例えば、児童相談所で知的障害の手帳の取得のために実施されたり、教育委員会で小学校へ上がる前の就学相談のために実施されたり、療育機関で発達の特徴を把握するために実施されたりなど、様々な場面で用いられるものです。

田中ビネー知能検査を受けるには!?

田中ビネー知能検査の特徴をここまで聞いて、自分の子どもにも受けさせてみたいと考える方も居るかもしれません。そこで田中ビネー知能検査がどこで取れるのかというのをみていきたいと思います。

・子育て支援センター

・教育相談センター

・児童相談所

・保健センター

・民間の療育機関

・医療機関、クリニック

・民間のカウンセリング機関など

これらの場所で一般的に田中ビネー知能検査を取ることができます。しかし、知能検査というもの事態が保護者が取りたいから取るというよりも、その本人によりよい支援を与えていくために取るという側面が大切であると言われています。

保護者が自分の子どものIQを知りたいから行くというのでは、基本的にどこの機関に行っても取ることは難しいでしょう。

それよりは自分の子どもの特徴を把握して役立てたいという思いや、自分の子どもの知能指数を知って適切な支援につなげたいという思いで取るべきものだと思います。

田中ビネー知能検査のまとめ

今回は、心の専門家である臨床心理士・公認心理師の筆者が知能検査のうちから田中ビネー知能検査について皆さんになるべくわかりやすくご紹介致しました。

今回のまとめで、田中ビネー知能検査についての疑問や検査を取ろうと思っていたけどどうしようかと悩まれていた方の参考になれば幸いです。

また、今回のまとめを読んで疑問に思われた方やもう少し説明して欲しいという方、田中ビネー知能検査の結果を読み解いて欲しいという方は、コメント欄や当相談室のオンラインカウンセリングをご利用下さい。

スポンサーリンク

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする