怒ってしまうという相談にどのようなアドバイスをするのか

 

皆さん、こんにちは。

 

皆さんは、ついついイライラとして怒ってしまうというのをどうにかしたいという方の相談に埼玉県さいたま市でのカウンセリングを行う臨床心理士・公認心理師である筆者が、どのようなアドバイスをするのかというのをご紹介したいと思います。

 

どうしてもイライラしてしまうというのは、誰にでもあることです。そんなイライラを少しでも抑えられたり、うまく付き合えたらいいなと思っているいる方に是非読んでもらいたいお話になっています。

 

なぜイライラしてしまうのか!?

 

まずは簡単になぜ人がイライラしてしまうのか、簡単にお話しておきたいと思います。アドラー心理学の考え方と認知行動療法による考え方の両方によるイライラしてしまう要因をお話しておきたいと思います。

 

①アドラー心理学での怒り

アドラー心理学では、怒りというのは2次感情と言われています。2次感情ということは、その下に1次感情があって生じる感情であるということです。つまり、怒りの裏には本当の気持ちが隠れていると言われています。

 

怒りの感情の裏には、例えば悲しいとか、寂しいとか、傷ついたとか、心配とは、焦りなどというような感情から生じているということです。

 

子供に勉強をしなさいと怒る母親の裏には、勉強しないでうちの子は大丈夫かという心配の気持ちがあったり、夫に早く準備をして欲しいと怒る妻の裏には、急がないと間に合わないかもしれないという焦りがあるのかもしれません。

 

このような一次感情を気づくことが怒りを落ち着けていくには、大切であるとアドラーは述べています。当然ですが、さまざまな複数の感情が入り混じって怒りになっている場合もあります。

 

②認知行動療法による怒り

認知行動療法では、考え方の癖である自動思考によって怒りが起きるとされています。「オールオアナッシング思考」「結論の飛躍」「トンネル思考」「自責的思考」「~ねばならない思考」などと呼ばれるか考え方によって、怒りを感じると言われています。

 

わかりやすいものとして「~ねばならない思考」としては、このように行動しなければならないと思うと、その行動から外れてしまうとイライラしてしまうということです。

 

例えば、どんな時も締め切りを守らないといけないと思っている人は、締め切りが近くになって終わっていない仕事や課題にいらだってしまうかもしれません。

 

他の自動思考については以前まとめたものがあるのでそちらで確認してみてください。このような自動思考によって人はイライラと怒ってしまうというのが、認知行動療法による怒りの考え方です。

 

考え方の癖を把握して心の健康を保つ

 

イライラしてしまう人のための5つ対処法!?

 

イライラがどのようなメカニズムでなるのかというのがわかったところで、臨床心理士・公認心理師である筆者が、どのようなアドバイスするのかというのを皆さんにご紹介していきたいと思います。

 

①怒ってもいいと自分を許す

まず始めに皆さんに持っていてもらいたい考えとして、怒ってもいいということです。何となく無意識的に怒るのは良くないことだ、人は怒らない方が素晴らしいという価値観を持っている人も多いかと思います。

 

しかし、そんな価値観を持っているとそれが余計に怒ってしまう自分を許せなくて苦しむことがあります。そのためにまずは、怒っている自分を許してあげることが実は大切な第一歩だったりします。誰しも怒ることがあるし怒って当然です。

よくある例として、怒るのはダメなことと思っているからこそ、誰かに怒っていると指摘されて、それでより怒ってしまうということに繋がってしまったりするのです。誰しも持っていい感情と思うだけで、少し楽になるかもしれませんね。

 

②我慢せずに小さく怒りを出す

次の方法は、我慢をせずに小さく小出しにしながら怒りを出していくというものです。先ほどの話ではないですが、怒りを出さないことが美徳と考えていて、無理に抑え込もうという人がいます。

 

確かに激しい大きな怒りは、自分や周りの人をとても不幸にすることがあります。しかし、小さく普段から怒りを出していれば、大きな爆発を防げることも事実です。小さな爆発で怒りを普段から出すすることによって大きな爆発を防げるのではないでしょうか。

小さな爆発のコツとしては、さらっと言ってしまうというものです。「私は〇〇が嫌だった」と言葉にしてみるのもいいですし、新聞紙を破ったりカラオケで大声を出すなども小さな爆発としてはいいかもしれません。

 

③自分は怒っていると言ってみる

次の方法は、自分は怒っていると周りに言ってみるというものです。「私は怒っています」と伝えることで、自分が怒っていることを周りに言うことができ、周りに注意を呼びかけることができます。

 

怒りのコントロールが苦手な人は相手に怒りをぶつけてしまいがちです。例えば、何かむしゃくしゃすることがあって、つい子どもを怒鳴ってしまったり、イライラが募って何かを蹴飛ばしてしまったりです。

このようにぶつけてしまった結果、あとから怒らなければよかったととても後悔して悔やんだり、そんないつも怒ってしまう自分にまた腹が立ってしまったりします。

 

しかし、自分は怒っていると自分の怒りについて相手に伝えることによって、このようなトラブルが避けられるのではないでしょうか。もしも言葉のレパートリーを持っている人は私は怒っている意外の素敵な言葉で伝えられるといいかもしれませんね。

 

④怒りのエネルギーを別の所に使う

次の方法は、怒りのエネルギーを別の所に使うというものです。怒りというどうしてもマイナスなイメージがありますが、怒りは見方を変えるとそれはエネルギーと言えます。

 

実は怒りっぽい人、イライラしている人というのはエネルギーが多い人が多かったりします。このエネルギーを使わない手はありません。怒っている時やイライラしている時は、エネルギーが今まさに外に出ようとしている時なので、そのエネルギーを別のことに使ってみるのです。

例えば、外を思いっきり走ってきたり、好きな料理に没頭してみたり、部屋の掃除にエネルギーを使うというのもいいかもしれません。このように別のエネルギーを使う方で、怒りエネルギーを消費していくことによって、落ち着いた感じを取り戻せるかもしれません。

 

ただし、よりイライラしてしまいそうな細いことやあまり身体を使わないことは、エネルギーを使わないので、違う活動を検討できるといいでしょう。

 

⑤周りの人に感謝の気持ちを伝える

最後の方法、周りの人に感謝を伝えるというものです。これはもしかすると合う人とそうでない人がいるかもしれません。「ありがとう」などの感謝の言葉とは、ポジティブな言葉の代表です。反対に怒るとは、ネガティブな言葉の代表です。

 

感謝というポジティブな言葉でネガティブな気持ちを打ち消そうというのが最後の方法です。なかなかイメージしにくいかもしれないので、少し例でお話します。

皆さん小さい時に誰かとケンカをしてしまうと、先生がケンカをしてしまったお互いの手を握って「ごめんなさい。」「許してくれてありがとう。」と半ば無理矢理やらされたことはないでしょうか。

 

半ば無理矢理言わされたごめんなさいにありがとうで、なんだかわからんけど怒っていた気持ちが解決しちゃったという経験がある方なら今回の、周りの人に感謝を伝えるというのはわかりやすいかもしれません。

 

何かイライラしている時こそ、「いつもありがとう」「いつも助かるよ」と声をかけることで、感謝の言葉が徐々に大きくなって気持ちが落ち着いていくのです。この方法は、なかなか信じられないという人も居るかもしれませんので、良かったら試しにやってみて、合わなければ他の方法に切り替えてみて下さい。

 

イライラしてしまう人のための5つの対処法

 

今回は、埼玉県さいたま市でのカウンセリングを行う心の専門家である臨床心理士・公認心理師の筆者が、イライラしてしまうメカニズムについてアドラー心理学と認知行動療法を元に簡単にご紹介してから、イライラしてしまう人のための対処法として、5つの方法をご紹介致しました。

 

①怒っていいと自分を許す

②我慢せずに小さく怒りを出す

③自分は怒っていると周りに言ってみる

④怒りのエネルギーを別のところに使う

⑤周りの人に感謝を使える

 

今回の方法を是非、皆さんがイライラしてしまった時に役立ててみて下さい。今回ご紹介した全ての方法を実践してみてもいいですし、気になったものだけを実践してもらっても構いません。

 

今回の方法でもなかなかイライラした気持ちがおさまらないという方は、もしかすると何か別の方法を考えた方がいいかもしれません。当カウンセリングオフィスのカウンセリングでも一緒に考えることができますので、良ければご利用下さい。

 

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