東日本大震災から10年震災が起きたとき知っていて欲しいサイコロジカル・ファーストエイド

震災時の対応サイコロジカル・ファーストエイド

皆さん、こんにちは。

早いもので東日本大震災から10年が経ちましたね。生活はほぼ今まで通りに過ごすことができるようになったという人が多いとは思いますが、被害にあわれて時が止まってしまい、まだ心の傷が十分に癒えていないという方も大勢いるでしょう。

昨日の記事でなかなか癒えない心の傷はトラウマの可能性があるというお話をしていますので、本日震災の報道は様々見て心がざわついてしまって落ち着かないという方は、昨日の記事を見てみて下さい。

今回は、これからの話を皆さんにしたいと思います。東日本大震災級の災害や事故などが起こった際に、心の傷を大きくしないために皆さん知っていて欲しい震災などの災害が起こった際のメンタルケアについてお話しておきたいと思います。災害や事故が起こった際のメンタルケアとして、代表的なサイコロジカル・ファーストエイドというものをご紹介していきます。

サイコロジカル・ファーストエイドとは

皆さん、10年前の東日本大震災が起こったとき取った行動を覚えているでしょうか。今振り返ってみて冷静な行動を取れていたでしょうか?慌てた行動を取ってしまったという人が多いことでしょう。今回ご紹介するサイコロジカル・ファーストエイド(兵庫県こころのケアせんたー)とは、そんな震災直後にどのように行動したり、対応をしたりすることで心の傷にならずに済むのかということについてまとめと思ってみて下さい。

サイコロジカル・ファーストエイド(心理的応急処置)とは、震災や人災を含めて痛ましい状況にあり、苦しんでいる人、助けを必要としているかもしれない人に、同じ人間として、人道的、指示的な対応の仕方のことです(Sphere,2011)。医療関係者などだけではなく、防災、教育、治安、行政、産業などに従事する方や、NGO・NPOやボランティア関係者を含む多くの人に知っていて欲しいものです。

このサイコロジカル・ファーストエイドは、トラウマ的出来事によって引き起こされる初期の苦痛を軽減すること、短期・長期的な適応機能と対処行動を促進することを目的としており、その原理および手法には以下の4つ指針があります。

①トラウマのリスクと回復に関する研究結果に合致する
②災害現場への適用が可能で、実用性がある
③生涯発達の各段階に適切である
④文化的な配慮がなされており、柔軟に用いることができる

何か震災があった直後から心の傷であるトラウマにならないように、また、実際の震災現場で実施できるように、子供は子供に大人は大人に、高齢者は高齢者にというようにそれぞれに合わせて、それぞれの地域に合わせて行うということが大切ということです。

サイコロジカル・ファーストエイドの対象

このようなサイコロジカル・ファーストエイドの対象になる人についてみていきたいと思います。災害や事件に遭った子ども、思春期の人、親(保護者)、家族、大人に対して用いるために考案されたもので、災害救援者やその他の支援者に対しても、用いることができます。つまり、災害や事件に遭ったすべての人を対象にすることができます。

サイコロジカル・ファーストエイドを提供する人

サイコロジカル・ファーストエイドを提供する人は、災害救援活動を行なう組織の一員として、被災した子ども、大人、家族などへの早期支援を行う医療関係者や消防警察関係、自衛隊やボランティア団体の人など、被災した現場で支援を行う人が誰でも行ってもらいたいものになります。また、これから紹介する要素を取り入れて一般の人が行っても構わないと私は考えています。

サイコロジカル・ファーストエイドの時期と場所

次にサイコロジカル・ファーストエイドを行う時期と場所についてみていきたいと思います。時期としては何か災害が起きた直後すぐの段階で行います。行う場所としては、避難所であったり、医療現場であったり、被災者支援施設などで行うことが多いものですが、危険な場所でなければ基本的にどこであっても行うことができます。

サイコロジカル・ファーストエイドの目的

・人と人の関係を結び、ソーシャルサポート・ネットワークに可能な限り早く結びつける
・物心両面において安心できるようする、情緒的に安心できるよう見通しがもてるようにする
・大人、子ども、家族全体がそれぞれ回復過程で積極的な役割を果たせるよう支援する
・被災者を他の支援チーム、地域の支援システム、精神保健福祉サービス、公的機関などに紹介するなど必要な情報提供をする

このようにサイコロジカル・ファーストエイドの目的としては、人と人を結びつけるという点と、物質的にも心理的にも安心できるようにする点、必要な情報を提供する点が挙げられます。

サイコロジカル・ファーストエイドを行う手順

それでは、サイコロジカル・ファーストエイドというものの概要が大体皆さんにお話したところで、サイコロジカル・ファーストエイドを行う具体的な7つの手順について皆さんにお話していきたいと思います。

①実際に役立つケアを提供する

まず始めに行うとよいこととしては、実際に役立つケアを提供することと言われています。被災してしまったその人が置かれている状況に必要なものであったり情報を与えることを行います。

②ニーズや心配事を確認する

次に行うと良いのは、サイコロジカル・ファーストエイドの援助者へニーズや心配事を確認していくということです。その人が今望んでいることや、現時点での心配事を確認していくことが大切です。

③生きていく上での基本的なものを満たす

被災者にとって大切なのは、まずは基本的なものを満たすということです。食べるところであったり、寝るところであったり、住むところなど、生きていく上で必要な衣食住を守れるようにすることが大切です。

④ただ話を聞く

衣食住が満たされるようになったところで、次に行えると良いのが、ただ話に耳を傾けるということです。当然ですが無理に話させる必要はないですが、本人が話したいという体験についての話に耳を傾けていきます。

⑤安心させ、心を落ち着かせる

衣食住が確保されて、少し話をすることができたら、より安心できるように、心を落ち着かせる方法について考えていきます。場合によっては、安心できる場所の提供をしたり、心を落ち着けるリラックス方法を提供していきます。

⑥その人が受けられる社会的サービスを得られるように手助けする

次に必要なものとして、被災された人が受けられる社会的サービスについて情報を提供できるように準備をしていき、その人が実際にサービスを受けられるように手助けをするということを行っていきます。

⑦それ以上の危害を受けないようにする

ここが大切だったりするところですが、被災されて受けた以上のショックをその被災者が受けないようにしていきます。時には、間違った情報によって周りからの嘲笑等を受けることもありますが、そのような被害も受けないようにしていきます。

実はこのような対応は当然被災者を支援していく専門家が行うべき対応方法の指針として大切ですが、非専門家であってもボランティア等の活動を行う際に大切だと言われています。また、自身が被災されていても周りの人にできる対応もあったりします。

震災時の対応サイコロジカル・ファーストエイドのまとめ

今回は、さいたま市東浦和でほんだカウンセリングオフィスを営む、心の専門家である臨床心理士・公認心理師である筆者が、東日本大震災から10年が経ち、今後の震災時に是非とも参考にして欲しいサイコロジカル・ファーストエイドについてお話いたしました。

今回ご紹介した手順で実際に支援をする人は行ってもらうことはもちろんのこと、もしもあなたが今後誰かを支援する際に参考にしてもらいたいもののご紹介でした。是非、参考にしてもらいと思います。

今回のまとめに関する疑問や感想はコメント欄までお願いします。また、当カウンセリングオフィスのカウンセリングをご希望の方は、お申込みページまでお進みください。

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