音楽療法で心身の不調を整える

 

皆さん、こんにちは。

 

皆さん、普段音楽をどのくらい聴くでしょうか?全く聞かないという方も当然いるでしょうが、もしかすると多くの方は普段から結構音楽を聞くという方が多いのではないでしょうか。音楽によって辛い気持ちを癒せたり、元気になるという人も多いことでしょう。

 

そこで今回は、埼玉県さいたま市緑区のJR武蔵野線東浦和駅徒歩1分でカウンセリングを行う心の専門家である臨床心理士・公認心理師の筆者が、そんな音楽のもたらす働きに関して、音楽療法という観点から皆さんにご紹介していきたいと思います。

 

音楽の力で体や心をより元気にしたり、もしかしたら体や心の不調が少しだけよくなるかもしれないヒントをお話できればと思います。良ければ参考にしてもらえたらと思いますので最後までお読みください。

 

音楽の力で治療する音楽療法!?

 

皆さん、音楽の力を使って体や心を元気にしたり、不調を少しだけ回復できる音楽療法というものをご存じでしょうか。あまり知らないという方も多いかと思いますので、最初に音楽療法というものがどのようなものかをお話していきたいと思います。

 

音楽療法とは、音楽を聴いたり、音楽を演奏したりする際の、生理的、心理的、社会的な効果を応用して、体や心を元気にしたり、体や心の不調を整えようとしたり、体や心の機能を回復させようとしたりする方法のことです。

実際に楽器を用いて演奏をしたり、歌ってみたりすることによる能動的音楽療法と、音楽を聴くことによる動的音楽療法という2つの方法があると言われています。

 

皆さんもご経験がある方も多いかと思いますが、カラオケに行って歌ったらなんだかすっきりしたように感じたり、好きな音楽を聴いていたらネガティブな気持ちだったのが元気になったりなど、音楽のもたらす効果といわれて思い当たる方も多いと思います。

 

このように音楽の力を使って、気持ちをあげたり、時には体の不調をも回復させるというのが音楽療法になります。まだ、音楽の力は十分にわかっていないところも多いのですが、音楽が体や心に与える影響についての研究を次にご紹介していきたいと思います。

 

音楽の力で本当に体と心は元気になるのか!?

 

感覚としては、音楽でなんとなく元気になるというのを感じる方は多いと思いますが、本当にそのような効果があるのかと疑われる方も多いかと思います。音楽で体や心の不調が良くなるという実験を皆さんにご紹介しておきたいと思います。

 

①体の不調が音楽でよくなる!?

まずは、音楽が体に与える影響についてお話していきたいと思います。音楽の力で体の不調がよくなるのかということに関して以下のような実験がされました。

 

音楽療法の権威者であり、心理学者の桜林仁氏は、重症便秘の被験者に、食前と就寝前にモーツァルトの「メヌエット」、ショパンの「マズルカの舞曲」、シュトラウスの「ウィーンの森の物語」を聞かせました。

 

すると、音楽を聴き始めてから3日目から便通あったというものでした。これ以外にも、便秘には、ドボルザークの「ユーモレスク」、チャイコフスキーの「白鳥の湖」も、同様の効果が得られたとのことでした。

 

また、頭痛に悩む被験者に、ガーシュウィンの「パリのアメリカ人」、ベートーベンの「ロマンス・へ長調」を聞かせました。すると、しばらくすると同様に頭痛が軽減するなどの効果があったとのことでした。

 

このように便秘や頭痛などの身体的な疾患や症状の被験者に、一定の期間、同じ音楽を聴くことによって、その症状を回復に導き、音楽が体に作用する場合があるということを実証したのです。

 

このような結果が至るメカニズムには、ゆっくりとしたテンポの音楽を聴くことによって、リラックス効果から、自律神経が整い腸の動きが活性化したり、血流の安定から頭痛がなくなっていったという仮説が支持されています。

 

音楽の力体の不調が整うというのは皆さん驚きかもしれませんが、実際に今ご紹介したような結果が、様々な研究から明らかになっています。

 

②心の不調が音楽でよくなる!?

次に心に音楽が与える影響についてみていきたいと思います。心の不調である、憂うつな気分であったり、悲しみというのが、音楽の力で変化するのかという原理についてお話したいと思います。

 

アメリカの心理学者のアルトシュトラーは、悲しみに打ちひしがれた人を対象に、音楽の力で、その悲しみを癒すことができないかということの実験を様々行いました。

 

その結果、悲しみに打ちひしがれた人にまずは輪をかけた悲しい音楽を聞かせ、それから次第に華やかな明るい音楽に移ると、悲しみを癒すのに効果があるということを解明しました。

 

彼はこの効果のことを同質の原理と名付け、今の気持ちに沿った音楽を聴いたのち、変えたい気持ちの音楽を聴くことによって、心のに不調を音楽で変化させることができるとしました。

 

気持ちが沈んでいるときに私たちは、沈んだ気持ちをあげようと明るい音楽を聴くことがあります。しかし、彼の実験によると沈んでいるときにいきなりそのような明るい音楽を聴くのではなく、まずは沈んだ気持ちにぴったりの音楽を聴いてから、明るい音楽を聴くことの方が効果的だと言っています。

 

これは実はカウンセリングにおいても当てはまることで、気持ちの沈んだ人に元気になりましょうとすぐに励ましたり、声をかけても元気にならないことが多く、それよりも一緒に今の気持ちを共有してからであれば、徐々に気持ちが上向きに上がっていけるというのと似ています。

 

このように心へも音楽が与える良い影響というものがあると研究されています。このことを踏まえて、当カウンセリングオフィスでも実はBGMを流して、効果的なカウンセリングを行おうとしていたりしています。

 

音楽があなたの体や心の不調を軽くすることがあるのまとめ

 

今回は、埼玉県さいたま市緑区のJR武蔵野線東浦和駅徒歩1分でカウンセリングを行う心の専門家である臨床心理士・公認心理師の筆者が、音楽の力で体や心の不調を治すことができる音楽療法について、過去の実験をもとにご紹介いたしました。

 

今回は、クラシックがもたらす効果を中心のお話でしたが、当然、それ以外の音楽にも様々な効果があるものもあるでしょう。また、音楽の効果は十分に解明されていない部分もあり、ある人には元気になる音楽や、ある人には体調を整えてくれる音楽というの当然あるでしょう。

 

自分自身にあった自分を元気づけてくれる音楽に出会えている人は、その音楽の力をこれからも借りながら生活していけると良いでしょう。

 

今回のまとめに関する疑問や感想はコメント欄までお願いします。また、当カウンセリングオフィスのカウンセリングをご希望の方は、お申込みページまでお進みください。

 

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