セクシャルマイノリティの理解と支援について

セクシャルマイノリティの理解と支援について

皆さん、こんにちは。

先日あった札幌地裁で同性婚を認めないのは違憲という判決が話題になっていますよね。個人的にはとても画期的な判決であると思います。そこで今回はセクシャルマイノリティに焦点を当てて、臨床心理士・公認心理師の筆者が、お話したいと思います。

実際にカウンセリングの場においても、自分はLGBTQであると生きにくさを訴える人も多く、そこからうつ状態になることもあったりします。LGBTQに関して詳しく知りたいという方や、自身や周りの人がLGBTQかもしれないと悩まれているという方に是非読んでもらいたいお話になっています。

そもそもLGBTQとは!?

セクシャルマイノリティとは、同性愛者や両性愛者、トランスジェンダー、性同一性障害など、性のあり方が少数派であることを意味する言葉で、LGBTもしくは、現在はLGBTQやLGBTQIAと呼ばれます。まず始めLGBTQというものについてどのようなものなのかというのを見ていきたいと思います。LGBTQIAとは、以下の特徴を持った人たちの頭文字をとった言葉です。

L:レズビアン(女性同性愛者)

G:ゲイ(男性同性愛者)

B:バイセクシャル(両性愛者)

T:トランスジェンダー(身体の性と心の性が一致しない人、性同一性障害者を含む)

Q:クエスチョニング(自分の性別がわからない)

I:インターセックス(男性とも女性ともいえない身体構造を持つ)

A:アセクシャル(誰に対しても恋愛感情や性的感情がわかない)

LGBTQIAは、以前はLGBTの部分までだったのですが、それだけだと十分に説明できない部分の人が居るという事実から、現在のような形で、性的マイノリティに人達を表現するようになりました。

LGBTQIAの人は、2015年の電通の調査では7.6%程度とされていたのが、2018年に取られた同様の調査によると8.9%程度と3年間でその割合が若干ですが増加しています。これには、社会的に認知されたということや言い出しやすい環境になりつつあるなどの要因が考えられますが、実数としてはもう少し多いのではないのではないだろうかと言われています。

他国の調査等も参考にすると、10人に1人程度や11人に1人程度の割合でいるのではないかと言われています。クラスに中に概ね3~4人程度居るということです。考えてみるとそんなに居たかなと思われるかもしれませんが、言い出せずにという方が大半だったということが言えるのではないでしょうか。

LGBTQIAの抱える困難!?

先にも言いましたが、自身の周りにそんなに多くのLGBTQIAの人が居たか疑問に思う方もいるかもしれません。その裏にはLGBTQIAの人の抱える葛藤が隠されています

LGBTQIAは、自らの意思で選択できるものではなく、自身のアイデンティティの一つになるものです。しかし、そのようなLGBTQIAであるということが、自他ともに受け入れられない場合には、人間関係の構築の困難、自尊感情の低下などにつながってしまいます

このような困難からLGBTQIAの人は、58.6%が自殺念慮を持ち、28.4%が自傷・自殺未遂を経験したとのデータもあり、性的マイノリティの抱える人の悩みの多さがわかると思います。

また、LGBTQIAの人の学齢期の課題として、3割程度の人が不登校を経験して、68%の人が学校でいじめや暴力を受けたというデータもあり、生きにくさが感じられます。そして、求職時にセクシュアリティを理由にした困難があったという人が68%にも上るデータもあります。

加えて日本においては、戸籍上同性同士のパートナーは結婚ができず、共に生きる上で保証がなくその点も困難があるといれています。また、性同一性障害の方で心の性に身体の性を近づけたり、戸籍の性を変えることに関しても金銭面を始め多くの困難があると言われています。

このように自身に関する様々な困難と、世間の目による様々な困難とを抱えてLGBTQIAの人は生活しており、生きずらさを訴える声は様々聞くことがあります。特にカウンセリングの場で聞かれることとしては、周りの人へのカミングアウトに関しての難しさを訴える人が数多くいらっしゃいます。

LGBTQIAの人への相談支援

LGBTQIAの人は適切な支援につながりにくいという現状があります。それには、相談窓口が少ない、もしくはないというのが現状として大きいと言われています。

例えば、子どもに関する相談であれば、行政の子供を対象にしたは教育相談センターや子ども家庭支援センター、児童相談所などさまざまな場所で相談を行うことができます。

例えば、うつ病など心の病に関する相談であれば、行政であれば保健所や精神保健福祉センターなどがあり、その他にも病院やクリニックなどの医療機関での相談を行うことができます。

例えば、夫婦関係に関する相談であれば、行政であれば婦人相談であったり、場合によっては弁護士相談、私設のカウンセリングの場での相談などを行うことができます。

例えば、おじいちゃんおばあちゃんに関する相談であれば、行政であれば老人介護支援センターなどがあり、その他にもデイケアなどの福祉施設、病院などの医療機関での相談を行うことができます。

しかし、LGBTQIAの人はこうした行政での相談窓口はほとんどなく、また専門に相談を受け付けているところも数はほとんどありません。これは、相談が少ないからかというとそうではありません。

厚生労働省の補助金事業であるよりそいホットラインでの、性的マイノリティに関する相談は年間で50万件程度であり、その多くは10代、20代であり、相談のニーズとして多いと言われています。

SNS上でも、性的マイノリティに関する相談や同じ仲間を探そうとする投稿も多く、つながりや話をする場を求めていることがわかります。

また、別の調査によるとLGBTQIAの人は、悩み事があるとその相談する相手として、家族や教師、職場の上司ではなく、知人や友人のみで、相談したいが相談できないという人が多く居るというデータもあります。

LGBTQIA以外の人への調査では、家族への相談が一番高かったのに対して、LGBTQIAの人はそれよりも友人や知人で決して高くないというのには、自分の性的趣向についてカミングアウトできないという部分が深く関係していそうです。

親や職場、学校でもカミングアウトをしていないという人の割合が、7割にも上ると言われており、いかに秘密を抱えながら生活しているのかが分かります。話せずに結婚のプレッシャーによるストレスを抱えるという場合もあると言われています。

また、勇気をもってどこかに相談をしても、支援者からの偏見というのもあることがあり、それによってまた深く傷つけられてしまったという事態が生じる危険性もあります。

LGBTQIAの人のこれからのために

LGBTQIAの人が、まずは安心して相談できるように、まずは支援者自身がLGBTQIAの人について知ることが重要でしょう。そして、相談を受けられる機関が少しでも多くなる必要があるでしょう。

それと共に、LGBTQIAの人のカウンセリングを行えるということが分かるように、性の多様性の象徴である6色のレインボーカラーをホームページに記すなど、わかりやすくできると良いでしょう。

そして、LGBTQIAの人は、様々な葛藤や悩み、ストレスなどをそのような相談できる場所で適切に相談することによって、一人で抱え込まないようにできると良いでしょう。また、今はLGBTQIAの人を対象にした自助グループなども多くあります。必要に応じてそのような仲間と共に話をし合えることが大切でしょう。

このようなお話させて頂いている当カウンセリングオフィスでも、性的マイノリティに関する相談をお受けしています。埼玉県さいたま市東浦和にある当カウンセリングオフィスのカウンセリングやオンラインカウンセリングをご希望の方は是非、下記のお申込みページまでお進みください。

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