始めてのクライエントにカウンセラーは何を考えて会うのか

 

皆さん、こんにちは。

 

皆さん、初対面の人に会うというのは得意な方でしょうか?得意という人は良いですが、当然ですが苦手という人もいると思います。苦手という人は始めての人だと緊張して上手に話せないということもあるかもしれません。

 

当然ですがカウンセリングでも初回に始めてカウンセラーとクライエントが会うという機会があります。当然ですがカウンセラー側もカウンセリングに来るクライエント側も緊張して始まることが多くあります。

 

始めてクライエントやってくる面接のことをインテーク面接と呼び、このインテーク面接はとてもカウンセリングの中でも最も大切であると言われています。今回は、埼玉県さいたま市でカウンセリング行う臨床心理士・公認心理師の筆者が、そんな初回面接を行う時にカウンセラーが何を考え、どんな配慮を行っているのかということをご紹介していきたいと思います。

 

これから始めてカウンセリングに行きたいという人が安心してカウンセリングに踏み出せるように今回の記事を書きたいと思いますので、そんな方は是非お読みください。

 

初回面接で大切なもの

 

初回面接とは、先ほど言ったようにカウンセリングではインテーク面接と言い実はとても大切なものであるとされています。第一印象でその人のカウンセリングを継続して続けようかどうか決めることも多いので、このインテーク面接を失敗すると多くの場合、二度とクライエントが来ないという事態になってしまうこともあります。

皆さんも飲食店や美容室、病院など初めて行った時の最初の雰囲気や対応でリピートするかどうか決めるということは多いのではないでしょうか?特にカウンセリングの場合は、この初回が勝負と言っても過言ではなく、初回でマイナスなイメージは次も行こうという気持ちを奪ってしまいます。

 

そのため、初めてカウンセリングのトレーニングを受ける際もまずはこのインテーク面接をどのように進めるのかというところから学んでいきます。インテーク面接で相手と築くべきこととしてラポール(信頼関係)が大切であると言われています。

 

カウンセリングでは、当然ですが相手への信頼がないとどうして自分の困っていることや悩んでいることなどを話すということはできないものです。うまいカウンセラーであればあるほど、初回で相手との信頼関係であるラポールを結ぶことができると言われています。

 

次からうまいカウンセラーが初回から相手との信頼関係であるラポールをどのようにして結んでいくのか、その方法について皆さんにお話していきたいと思います。これから紹介するような配慮や工夫をもって初めての人との信頼関係を結んでいきます。

 

ラポールを築くための配慮と工夫

 

それでは、プロのカウンセラーが初回に始めて来たクライアントと信頼関係であるラポールを結ぶための配慮と工夫についてどのようなものがあるのかご紹介していきたいと思います。

 

①お申込み内容から想像する

多くのカウンセリングの場合は、事前の名前と相談したいことを前もって予約の段階で伝えた上で初回のカウンセリングが開始されます。そんなお申込みされた内容から様々なことを事前に想像をしておくことから始まります。

 

具体的には、名前からどのような人か想像する場合もあります。珍しい名前であればそのような珍しい名前を持った人がどのような人生を歩んできたのかを想像したりします。また、一般的な名前からでも、その名前を付けられた人はどのような人なのかなと想像を巡らせたりします。

 

また、事前の相談したいことの概要がわかっている場合には、年齢や相談内容から、この人はこんなことで悩んでいるのかもしれないと想像をしてみたり、相談したい内容から過去にあった相談を思い浮かべたりします。

 

お申込みがあり実際に来るまでにこのようにクライアントさんのことを事前に考えておくということをします。この作業はしないというカウンセラーの方もいますが、全くの事前情報があるのにそこから何も考えないという人は少数派でしょう。

 

②過ごしやすい環境に整える

実際にそのクライアントが訪れる前に、その人が過ごしやすいように環境を整えておくことも行います。寒い日であれば少し暖房を利かせておいたり、暑い日であればクーラーを利かせておくのはもちろん。

 

今の時期だとコロナウイルスを気にする人も多いので、換気に気を付けたり、消毒を徹底したり、安心して相談できる状況を整えていきます。また、相手が座って相談をしやすい角度に椅子を調整したり、落ち着けるように部屋の匂い、部屋の湿度を考えることもあります。

 

家族で相談に来るという場合には椅子を準備したり、荷物置きを事前に準備することもあります。この他にも事前情報からその人にした方がよさそうな準備を整えてから初回、クライアントに会っていきます。

 

③自己紹介と雑談と説明

実際に相談室にクライアントさんが初回来室された場合は、まずはカウンセラーがどのような人であるのかがわかるように簡単な自己紹介と、いきなり相談というよりは簡単な雑談を挟んでいきます

 

初めて相談室に来る方なので道順は迷わなかったのか、天候は大丈夫だったのかなど、初めて来たクライアントを気遣うような雑談を多くの場合は行います。自己紹介と雑談をすることで少し緊張の糸がお互い緩んでいきます。

 

また、次に相談室の相談の取り扱いなどを説明をしていきます。例えば、相談した内容に関する守秘義務であったり、相談時間や料金などを改めて確認をしていくことで、安心して相談できる状態を作っていきます。

 

④相談のしやすい状況かを聞く

事前に相手に良いだろうと思って状況を整えていても、その環境があっていないということもあったりします。例えば、寒い日で温めていたが、外から急いできたので暑そうな場合は温度を下げたり、その逆もあったりします。

 

今の相談室の環境が相談しやすい状況にあるのかを相手に聞きながら整えていきます。また、温度だけではなく、場合によっては座る位置もちょうどよい距離や角度も調整していきます。

 

異性のクライアントとカウンセラーの場合は、少し距離があった方が相談しやすいという人も居たりします。また、同姓であってもその辺の感覚は人によって違ったりもしますので、ちょうどよい距離をうかがう場合もあります。

 

⑤ノンバーバルでも相手に合わせる

具体的に話を聞き始めてからも相手に合わせることによって話しやすい雰囲気を作っていきます。カウンセリングの技法ではマイムと呼ばれることで、相手の行動と同じ行動を取ることがあります。

 

例えば、相手が手を口元に持っていけば同じように持っていき、相手が前傾姿勢になれば同じように前傾姿勢になり、自然な感じで相手に行動を合わせていきます。このマイムによって、なんだか相手に受け入れられてもらえているようにより感じると言われています。

 

ただ、このマイムは意識してやるということではなく、うまいカウンセラーであるほど、自然に相手に行動を合わせていたりします。

 

クライエントにカウンセラーは何を考えて会うのかのまとめ

 

今回は、埼玉県さいたま市東浦和でほんだカウンセリングオフィスを営む、心の専門家である臨床心理士・公認心理師の筆者が、初めてカウンセリングに来るというクライエントに初回面接でカウンセラーはどんな配慮や工夫を持って会うのかということについてお話しました。

 

今回ご紹介した方法は、あくまでも一部で、他にも実は初回で相手と信頼関係を結ぶために様々な配慮や工夫を行って話を聞いていきます。実際に初回の面接でどのような配慮や工夫があるのか知りたい方は一度カウンセリングを受けてみて下さい。

 

今回のまとめに関する疑問や感想はコメント欄までお願いします。また、当カウンセリングオフィスのカウンセリングをご希望の方は、お申込みページまでお進みください。

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です