心の奥底にしまっている自分の本音に気づくための方法
皆さん、こんにちは。
皆さん、自分の本音について気づけているでしょうか?自分のことなんだから気づけているよという人もいれば、この質問でハッとさせられるという方もいるかもしれません。自分の本音を周りを気にして隠していたり、自分をも欺いていたりする人が実は多くいたりします。
そこで今回は、心の奥にしまっている自分の本音を知る方法という題で、心の専門家で臨床心理士・公認心理師である筆者がご紹介したいと思います。
自分のことだけどよくわからないということは実は誰にでもあることだったりしますが、特にHSPやHSCなどの繊細な特徴のある人は、周りを気にしすぎるあまりに自分のことがわからなくなっているという方が多かったりするかもしれません。
そういう特徴がない人でも、「果たして自分は今付き合っている人と結婚すべきか。」「自分は転職したいけど、今のままでいいのか。」「少し嫌な友達だけど自分は一緒に居ていいのか。」など何か岐路にたっていて自分の本音を知りたいそんな人にも是非読んでもらいお話になっています。
自分が知らない自分もある
自分の本音がわかっているのかと聞かれると皆さんどうでしょうか。本当の気持ちは自分のことだしわかっているような気もしますが、自分のことなのになんだかよくわかっていないなという時もあるかもしれません。
心理学の理論でジョハリの窓と呼ばれるものがあります。これは以下の図のように自分というものを自分が知っている面とそうでない面、他人がしっている面とそうでない面という4つに分けたものです。
①開放の窓
自分も知っていて、他人も知っている面。この領域が大きくなると円滑なコミュニケーションを取れる。
②盲点の窓
自分は知らないが、他人が知っている面。人の指摘を素直に受け入れるとこの領域は狭くなる。
③秘密の窓
自分は知っているが、他人は知らない面。この領域が大きいと、コミュニケーションがうまくいかなくなる。
④未知の窓
自分も知らないし、他人も知らない面。どんどんチャレンジしていくことで、この領域は小さくなる。
このジョハリの窓は自分も他人も知らない自分や、自分は知らないが他人は知っている自分など、自分の知らない自分像を示唆しています。このような理論があるくらい自分自身であっても自分がわかっていないことや気づいていな一面があったりするのです。
また、この理論のように気づいていない自分というのと、実は意識的もしくは無意識的に隠してしまっている自分というのもあったりします。そこで今回はそんな気づいていない自分や無意識的に追いやってしまっている自分の本音に気づく方法を次からご紹介していきたいと思います。
自分の本音を知るための方法
それでは自分の本音を知るための方法についてどのようなものがあるのかを見ていきたいと思います。今回は3つの自分の本音を知る方法をご紹介いたしますので、自分に合いそうなやれそうな方法を探してみて下さい。
自分の本音を知る方法①
自分の本音に気づく一番始めに気づく方法としては、「こうしたい」という本音に気づくことです。自分の中で対話を行っていると、「こうしなきゃ」という思いが込み上げてくることがありますが、これはいわゆる周りや世間に言われていることになります。
自分が心の中で思って、何かをしようとするときの言葉の語尾がどうのようであるのかというのは、自分の本音を知る上でとても大切なことです。ポイントは「こうしなきゃ」ではなく、「こうしたい」です。
例えば、Aさんと友達になりたいというのは本音ですが、誰でもいいから友達を作らないといけないというのは世間の声になります。
例えば、Bさんと結婚をしたいというのは本音ですが、誰でもいいから結婚をしないといけないというのは周りの声になります。
例えば、こんな会社やめて転職したいというのは本音ですが、給与の高いところに転職をしなくてはいけないというのは周りの声になります。
つまり、本音は「~したい」という形で、義務は「~しなきゃ」という形での表現になるのです。この心の声の語尾を確認することが、自分の本音を知る方法として有効です。
自分の本音を知る方法②
心の声というのに耳を傾けるのは、時に難しいことがあります。心ではこう言っていてもそれが本心ではないということがあります。人は、心と身体のずれというのが起きることがあります。心ではこう思っていても身体はそうはいかないことがあります。
こんなふうに心では「~したい」という時がありますが、身体は動かないという時は身体への声に耳を傾けてみて下さい。
その時のヒントになるのは、繊細な感覚を感じるということです。ちょっと落ち着かないような感じがする。お腹が空いた。眠い気がする。疲れた気がする。このような些細な身体の感覚から身体の本音を知るヒントになるでしょう。
例えば、今日は誰かと出かけたいけど、身体が動かないというのは、身体が付いてきていないからかもしれません。
例えば、好きなことをしていて楽しいけど、何か落ち着かない感じがするというのは、身体が付いてきてないからかもしれません。
例えば、大好きな映画を見ているけど、何かイライラしてしまうというのは、身体が付いてきていないからかもしれません。
このように心の声と共に身体の声に耳を傾けていき、身体の声を優先してあげるのが良いでしょう。身体の声を聞いたら、少しゆっくりと過ごしたり、ちょっとストレッチをしたり、おいしいご飯を食べたりなど身体の声に従った行動をすると良いでしょう。
自分の本音を知る方法③
自分の本音を知る最後の方法としては、自分にメッセージを書いてみるという方法です。
心や身体の自分の本音に耳を傾けるということはできても、そのメッセージというのは一瞬で消えてしまうことが多くあります。そこで自分の心の声や身体の声を書いていくというのが大切なのです。
具体的に書いていく方法としては、ノートの左側に自分の心の声、ノートの右側に自分の身体の声を書いていきます。
ノートの右側にその日の自分の心の声を振り返りながら、「~をしたい」という形で記述していきます。
次にノートの左側にその日の自分の身体の声を振り返りながら、身体の些細な感覚に注目した形で記述していきます。
このノートを書くときは、自分の部屋の中やお気に入りのカフェ、お風呂に入った後、ご飯を食べた後など、ほっとできるような場所や時間で書いてみることがおすすめです。
そのようなホッとできる場所は、自分の本音を確認する際にはもってこいの場所です。一日の最後や少し本音を確認したいタイミングで、実施してみることがいいでしょう。
自分の本音を知る方法のまとめ
今回は、さいたま市東浦和でほんだカウンセリングオフィスを営む、心の専門家である臨床心理士・公認心理師である筆者が、自分の本音を知る方法として3つの方法を皆さんにご紹介いたしました。
自分の本音というのは、無視しすぎると心や身体に大きな反動として帰って来ることがあります。心に現れると、うつ病や適応障害などという病気で表れるかもしれませんし、身体に現れると、風邪を引いたり胃腸の不調などという病気で現れるかもしれません。
自分の本音通りに生きるというのが、心や身体の健康を保つには一番有効な方法だとされています。本音を隠して生き続けることはできません。皆さんも今回の方法を参考に自分の本音に耳を傾けてみてはどうでしょうか。
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