問題を小さく過去のものへと変えるインクルーシブセラピーとは!?

問題を小さく過去のものへと変えるインクルーシブセラピー

皆さん、こんにちは。

皆さんは今、何か思い悩んでいることはありますか?永遠に続くのではないかと思えるほどの悩みや問題を小さくしたり、過去のものとできるとしたらどうでしょうか?そのようにとらえられた素敵だなと思う方も多いかもしれません。

今回は、クライエントさんの抱える問題を小さくしていき、現在のものを過去のものへと変えていくインクルーシブセラピーというものを皆さんにお話したいと思います。

今、何か問題を抱えていてそれをどのようにしていけばよいかわからないという人や、どうにか今抱えている問題や悩みから解放されてたいそんな人に参考になる視点ではないかと思うので良ければ最後までご覧ください。

インクルーシブセラピーとは!?

まず初めにインクルーシブセラピーというものについてお話しておきたいと思います。インクルーシブセラピーとは、アメリカの心理カウンセラーのO’Hanlonという人が提唱したものです。

インクルーシブセラピーでの基本的な考え方としては、「無駄なものは一つもない」というのがその考え方の中心です。中心的な技法としては、クライエントの持つリソース(資源)を活かす技法、問題を多角的にとらえ別の可能性を示す技法、自己を超えた存在とつながる技法があるとされています。

リソース(資源)を活かすとは、例えばクライエントさん自身の持っているパーソナリティーだったり、クライエントさんを助けてくれる周りの人であったり、クライエントさんを取り巻く環境など使えそうなものや、一見すると使えなさそうだけど見方を変えると使えるものとして、上手に問題解決に利用するということです。

問題を多角的にとらえ別の可能性を示すとは、ある面からみると確かに大変な問題であっても、少しだけ視点をずらすと別の見え方や可能性があったりすることもあり、これも問題解決のために大切であると言われています。例えば、子供の不登校というのも実は、見方を変えると家族の不仲を解消するために起こっていたとみることができるかもしれないのです。

自己を超えた存在とつながるとは、日本だとやや胡散臭さが漂うかもしれませんが、スピリチュアル的なニュアンスを言っています。神様や仏様、亡くなったおじいちゃん、おばあちゃんなどとの繋がりも問題解決には大切であるということです。このようなつながりを意識できることで問題や悩みが和らぐということもあるかもしれません。

このような技法をつかって、問題を小さく、過去のものとしていくのがインクルーシブセラピーというものです。ただ、なかなかこの説明だけではわかりにくいと思うので、具体的な話の聞き方を次から見ていきたいと思います。

インクルーシブセラピーの実際の聞き方!?

問題を小さいものへ、そして過去のものへとしていく、インクルーシブセラピーでの具体的な話の聞き方についてみていきたいと思います。

①過去時制で話を聞いていく

一つ目の方法としては、過去時制で話を聞いていくという方法です。大本には、“問題”についての語りは実は、すべて過去のものであり、未来には別の可能性があることを伝えるというメッセージがあると言われています。

例えば、クライエントさんが「あの子は、私のいうことを全然聞いてくれません」という形で現在形で話をしたときに、カウンセラーの返し方としては、「お子さんは今まで、あなたのいうことを聞いてくれたことがなかったのですね」というように過去形で話を返します。

また別の例としては、クライエントさんが「カウンセリングは、まったくあの人には効果がありません」と現在形で話したときに、カウンセラーの返し方としては、「カウンセリングはご主人にはこれまでのところ、効果がみられなかったのですね」というように過去形で話を返します。

このようにカウンセラーが聞いた話を過去形で返すことによって、暗に問題は過去のことでこれからはもしかすると違う可能性があるというメッセージを伝えることが、意識化や無意識化で伝えることができます。

②全体ではなく部分的に認める

二つ目の聞き方としては、全体ではなく部分的に認めるという方法です。これには、“問題”は常に起きているわけではないことを伝えるという意味があります。「たいてい」「たびたび」「ほとんどいつも」「~であることが多い」など、頻度が多めだが完全に100%ではない、副詞を用いて言い換えを行うという方法です。

例えば、クライエントさんが「いつも全くダメなんです」という形ですべてがダメだと答えたとしたら、カウンセラーは「全くダメで思うようにいかない、と感じることが多いんですね」という形ですべてではないというメッセージを伝える。

また、例えば、クライエントさんが「私はいつも他人に迷惑をかけてばかりいる。自分では何もできないんです」という形でいつもという形で答えとしたら、カウンセラーは「あなたは他人に迷惑をかけたり、何もできない、と、感じる体験をたくさんしてこられたのですね」という形で、いつもほどではないというメッセージを伝える。

このようにほんのちょっと言い換えかもしれませんが、少しニュアンスが変わっていくところから、悲観的にとらえていた物事を少しだけそうではなくとらえる兆しになるかもしれないのです。

③事実の申し立てを知覚に変えて認める

三つ目の方法としては、事実の申し立てを近くに変えて認めるという方法です。これには、“問題”とするとらえ方が絶対的な真実とは限らず、他のとらえ方も存在しうることを伝えるという意味があります。

例えば、クライエントさんが「私はいつも何をやってもダメなんです」というように回答時に、カウンセラーは「何をやってもダメだ、という感じがするのですね」というように、あくまでもそれはあなたの認識であって、もしかすると他の人が見るとダメとは思わないかもしれないというのを暗に伝えます。

また、例えばクライエントさんが「あの子は私のいうことを全然聞こうとしないんです」というように答えたとしてら、カウンセラーは「お子さんがあなたのいうことを全然聞かない、と思えるのですね」というように、あくまでもあなたがそのように認識しているだけかもしれないというニュアンスを伝えていきます。

クライエントさんはそのように思っていも別の人からみたらそうではないかもしれないというようなことを暗に伝えることで、新たな視点を獲得できるようにしています。

実際にはもっと様々な方法や話の聞き方をすることで、問題を小さいものに、問題を過去のものへとクライエントさんとらえ方を変えていくのがインクルーシブセラピーです。皆さんも誰かの話を聞くときに少しだけ意識すると言い聞き方だったかもしれませんね。

インクルーシブセラピーのまとめ

今回は、心の専門家である臨床心理士・公認心理師の筆者が、問題を小さいものへ、そして過去のものへととらえていく技法であるインクルーシブセラピーについて皆さんにその話の聞き方を紹介したながらお話いたしました。

今回のインクルーシブセラピーについてもっと詳しく知りたいという方は、書籍としてインクルーシブセラピー(オハンロン著)というものがありますので、よろしければそちらをお買い求めの上、勉強してみてください。

今回のまとめに関する疑問や感想はコメント欄までお願いします。また、インクルーシブセラピーに限らずに当相談室のカウンセリングをご希望の方は、お申込みページまでお進みください。

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