クライエントを元気にする秘密の技コンプリメントとは!?

 

皆さん、こんにちは。

 

今回は、カウンセリングにおいてクライエントを元気にする秘密の技について皆さんにご紹介したいと思います。カウンセリングを受けるとなんだか元気になるその秘密の一つであるコンプリメントという技についてお話いたします。

 

実際の会話でも使うことのできる方法ですので、今回のコンプリメントという技を皆さんの身に着けて、会話で元気にさせる名人になってみてください。

 

カウンセリングでのコンプリメントとは!?

 

日々のカウンセリングでカウンセラーが大事にしていることは、カウンセリングに来る前よりもカウンセリングに来た後の方が元気になって帰ってもらうということです。

 

カウンセリングでは、皆さん様々な話をしていきます。中にはとてもつらい体験を話される方もいたりします。そんな話をするような人も少しでも元気になって帰ってもらうのがカウンセリングだったりします。

 

カウンセリングでは、そんな相手を元気にする技というのが実にたくさんあるのですが、その中でもお読みいただいている皆さんでも比較的に簡単で、さらにとても強力な方法として、今回ご紹介するのがコンプリメントという方法です。

 

コンプリメントとは、直訳すると「ほめること」「ねぎらうこと」と訳されます。カウンセラーでは、「カウンセラーが、クライエントが内外に持っているリソース(いいところ)を、クライエント自身にフィードバックすること」と言われています。

この世の中で自分の内や外のリソースを一つも持っていない人など存在しませんが、自分の内や外のリソースが一つもないと思っている人は結構存在します。

 

どういうことかというと、人は何か問題を抱えていると自分のこういうところがダメで、こういうところもダメで、自分の味方になってくれる人もいなくてというように、問題状況にあればあるほど、視野が狭くなってしまい、絶望的だと思ってしまうことがあります。

 

このように自分の持っているリソースがあるのに、気が付いていない状態というのが結構存在していて、このような状態の人へ、こんな力や資源がありますよねという形で伝えていくというのが、コンプリメントになります。

 

もう少し簡単にコンプリメントを説明すると、「こんなところもできてますよね」「こんなところも頑張ってますよね」と相手の努力をねぎらったり、褒めたりするというのがコンプリメントになります。

 

褒められると人は元気になる!?

 

コンプリメントの醍醐味としては、ねぎらったり褒めたりすることです。しかし、このねぎらったり褒めたりされるということは、大人になればなるほど経験することが少なくなってきたりします。

子供の頃は、親や先生などの大人から頑張ったねと褒められて嬉しかったという記憶がある人もいるかもしれません。しかし、だんだんに大人になるにしたがってそのような経験はどんどん少なくなっていきます。

 

大人になればなるほど、自分が上の地位になればなるほど、誰かかからねぎらわれたり褒められたりすることは、どんなに努力をしていても減っていくのが普通かもしれません。だからこそ、誰かかからねぎらわれたり褒められたりするコンプリメントというのは、効果的で元気になる方法なのです。

 

たしかにあまりにあからさまに褒められすぎても、馬鹿にされているのかと思うかもしれませんが、ちょうどよく誰かかからねぎらわれたり褒められたりすると、なんだかとっても嬉しい気持ちになっていきます。

 

コンプリメントをするコツ!?

 

ちょうどよくねぎらわれたり褒められたりすることが大切ですが、それではどのようにするとちょうどよくねぎらわれたり褒められたりされたと感じるのでしょうか。ねぎらわれたり褒められたりした人が心地よいと感じて元気になるコンプリメントはどのようにすればよいのかを見ていきたいと思います。

 

①まずは小さく褒める

いきなり相手を大いに褒めてみて、その人があまり重要視していないところを褒められたとしても、その人はきっと嬉しいとは思わないでしょう。どういうことかというと、すごく仕事に力を注いできた人に、服装のセンスをすごく褒めても、いやこれは妻が選んだものでとなってしまうかもしれません。

 

そのため、まずは小さくいろいろなところを褒めてみて相手がまんざらではないような部分、反応がいい部分を探っていき、その部分が見つかったら徹底して褒めていきます。例えば、はじめは先ほどのように服装を少し褒め、その後は家族とのかかわり方を少し褒め、仕事への姿勢を褒めたら、相手がとてもうれしそうだったとしたらそこを深堀しながら褒めていきます。

 

②事実を指摘してみる

なかなか「いいセンスの服ですね」「家族に対してお優しいですね」「仕事への姿勢が素晴らしいですね」などと直接褒めるのが苦手だという方もいるでしょう。そのような場合は、あくまでも事実を指摘するというのでも十分にコンプリメントになる場合もあります。

 

例えば、「朝から晩まで一生懸命仕事をされているんですね」「家族のために家事を一人でやっているんですね」などあくまでも聞いた事実を相手にフィードバックするだけであっても、なんだか褒められている感じがしたりするものです。

 

③例外を見つけて確認してみる

「少しでもよくできたときのこと」であったり「少しでもマシなことが起こったときのこと」などの例外を確認してみることも実は相手を元気づけるコンプリメントになることがあります。

 

例えば、「この時は少しだけできていました」「こんなときは少しだけマシでした」などのように例外が見つかれば、そこはすかさずコンプリメントのポイントだったりします。そこの部分を「頑張ったんですね」「すごいですね」などというように褒めていきます。

 

このような方法で相手の頑張っている姿を見つけてねぎらい褒めることで、元気になると手伝いをしてみてください。

 

クライエントを元気にする秘密の技コンプリメントのまとめ

 

今回は、心の専門家である臨床心理士・公認心理師の筆者が、カウンセリングにおいてクライエントを元気にするための秘密である、相手をねぎらったり褒めたりして元気にするコンプリメントという方法について皆さんにお話いたしました。

 

今回のまとめを参考にあなたも会話で相手を上手に褒めてみて、元気にする名人になってみてはどうでしょうか。初めのうちは誰かを褒めるというのは気恥ずかしいかもしれませんが、続けるうちにだんだん褒めるのがうまくなっていき、人もあなたの方へ集まるようになるかもしれません。

 

今回のまとめに関する疑問や感想はコメント欄までお願いします。また、当相談室のカウンセリングでのプロによるコンプリメントを体験したみたい方は、お申込みページまでお進みください。

 

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