夫婦ケンカや親子のすれ違いを少なくする方法

 

皆さん、こんにちは。

 

皆さんは、夫婦関係や親子関係は良好でしょうか?それとも夫婦関係や親子関係は冷え込んでいるでしょうか?

 

今回は、埼玉県でカウンセリングを行う、臨床心理士・公認心理師の筆者が、皆さんから寄せられることの多い夫婦でのすれ違いや親子でのすれ違いなど家族内でのすれ違いを少なくするための方法をご紹介で来たらと思います。

 

最近、夫婦ですれ違いからケンカや口論が多くなってきてしまっている方や、親子でのすれ違いからケンカや口論が多くなってしまっている方に読んでもらいたいお話になっています。

 

夫婦や親子で起きるすれ違い!?

 

皆さん、家族とのちょっとしたすれ違いからケンカや口論に発展してしまったということがあるのではないでしょうか。

 

家族であるがゆえにこのくらいは大丈夫だろうと思って勝手にやってしまったり、言わなくてもわかるだろうと思って行動してしまったり、そのような結果としてケンカや口論に発展してしまったという経験も多いかもしれません。

 

日本には、言わなくても察する、言わなくてもわかるのが美徳であるという考え方があります。この考え方が実はすれ違いを大きくしていることも多かったりするのです。実際にカウンセリングの場であったすれ違いについて、少し皆さんにご紹介したいと思います。

 

夫婦のすれ違いケース

 

夫は妻の休みに合わせて休みを取ったが、妻はその日に別に予定を入れてしまった場合。

(夫)久しぶりに休みを合わせてどこか出かけようと思って、休みを取っていたんだよ。どこに行こうか。

(妻)その日は、友達と出かけるって言ってたでしょう。一緒に出掛けるとかはできないわ。

(夫)なかなか休みが合わせられないんだから、友達との約束をキャンセルして一緒に出掛けたっていいじゃない。

(妻)前にも話したけど、その友達の方がなかなか休みが合わないで、すごく久しぶりに会えることになったの。そっちの約束の方が先なのに何でキャンセルしないといけないの。

(夫)俺だって本当は休めないところを、前にお前がどこか出かけたいって言ってたから、無理して都合をつけたんじゃないか。もういい。

(妻)何で休みを取るなら事前に相談してくれないのよ。

 

このようにして二人の話は平行線のまま、すれ違ってしましました。夫としては、妻と久しぶりに仕事の予定を調整して出かけようと思っていたのに何でという思いがあり、妻としては、前々から約束していた友達との約束の日に何で休みを取って出かけようというのかという思いがあり、ぶつかり合っています。この話に似たようなケースを皆さんにも見聞きしたり、体験されたことがある方も居るかもしれません。

 

親子のすれ違いのケース

 

子どもとしてはダンスを習いたかったが、少しやったらあんまりイメージと違った場合

(子)ダンス習うのやめたい。

(親)まだ習い始めたばかりなのに何を言っているの?あなたが習いたいって言ったから探して習い始めたんじゃない。

(子)そうだけど、習ってみたらちょっと違って。

(親)あんなに楽しそうに通っていたじゃない。まだ始めたばからだから、もう少しやってみたら楽しくなるかもしれないわよ。

(子)わかった。もうちょっとやってみるよ。

(親)せっかく高いお金を払って習い始めたんだからもうちょっとやってみなさい。

 

このように子どもの話は、聞き入れてもらえずに平行線のまま進んでしまいます。子どもとしては、少しやってみたけどイメージが違うから習い事をやめたい、親としては、本人が言い始めたことだし、高い入学金も払っているんだから続けさせたいという思いがあります。このように親子であってもお互いにすれ違った会話をすることがあったのではないでしょうか。

 

次からこのようなすれ違いを少なくするための方法を皆さんにご紹介していきたいと思います。

 

すれ違いを少なくするためのコツ!?

 

それではすれ違いをなるべく少なくするためのコツをご紹介していきたいと思います。

 

①5分間程度黙って話を聞く時間を作る

時間内にどちらか一方が話をして、片方の人は話を聞くという時間を作るというものです。聞き役に徹する方は、時間内は聞くことに徹します。うなずきはしても、質問やコメントはせずに黙って耳を傾け続けます。

 

話をする方も相手からのコメントを求めたりはせずに、自分の話したいこと、言いたいことを率直に伝えていきます。聞き手になっている方がタイムキーパーをしておき、時間になったら、役割を交替して、今度は聞き手となっていた人が話し手になり、話し手となっていた人が聞き手となります。そして同じ時間、話を聞きます。

 

この5分間が終わったら、話を蒸し返したり、続きを話したりせずに日常生活に戻るようにします。このようにただ相手の話を聞くという機会は、関係が近ければ近いほど少なくなってしまいます。このように少し意図的に役割を分けて話を聞くというのは大切なことでしょう。このように夫婦でお互いに話を十分に聞くことによって、細かいすれ違いを少なくすることができるかもしれません。

 

②PIUSのコミュニケーションをする

PIUSのコミュニケーションとは、相手との衝突を避けつつ、自分の意向を受け入れてもらうための交渉術として、テクニックの頭文字をとってPIUSと呼びます。すれ違いからの口論に発展しないために、使えるよい方法です。

 

Positive:相手に対して問題点の指摘ではなく、相手のよいところ、好ましいところ述べるところから話を始める。

 

I message:「私」という一人称を主語にした文章で気持ちを伝える。「あなた」が主語だと対決や批判的なニュアンスになってしまうため。

 

Understanding:相手が置かれている立場に対して理解を示す。

 

Share:あえて問題の責任の一端を背負う態度を見せる。

 

これらのポイントを踏まえた上で相手とコミュニケーションをとっていくというのが、PIUSのコミュニケーション方法になります。先の親子のすれ違いの例で当てはめて考えていきたいと思います。

 

子どもから親へ話を伝える際は、「私の希望を叶えてダンスを習わしてくれてありがとう(Positive)。でも習ってみたらイメージが違っていて、私は続けたくないの(I message)。お母さんが高い入学金を払って習わせてくれたんだよね(Understanding)。どうしたらいいか相談させてほしいの(Share)。」このように話をしていきます。

 

このように伝えることで、相手と衝突することなく、また、自分の気持ちを相手にわかりやすく伝えることができて、親子間でのすれ違いを少なくすることができるかもしれません。

 

すれ違いを少なくするコツのまとめ

 

今回は、埼玉県さいたま市東浦和でほんだカウンセリングオフィスを営む、心の専門家である臨床心理士・公認心理師である筆者が、夫婦ケンカや親子ケンカなど近しい関係だからこそ起こるすれ違いを少なくするためのコツをお話いたしました。

 

今回のようなちょっとしたコツで、少しでもコミュニケーションを円滑にして、家族のすれ違いを少なくすることができるのではないでしょうか。是非、参考にしてもらいと思います。

 

これらの方法でもなかなか、すれ違いが少なくならないという方は、もしかすると専門家等への相談が必要かもしれません。もしもよければ、以下より当カウンセリングオフィスのカウンセリングをご利用下さい。

 

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