自分や相手の持って生まれた気質を知って人間関係を円滑に
皆さん、こんにちは。
今回は、人の気質についてのお話です。人の性格や気質は心理学の中で長年に渡って研究され続けて来ました。
皆さんも生活の中で例えば、A型の人は几帳面だ、太っている人はおおらかだなど、なんとなくの性格や気質のイメージを付けることがあるのではないでしょうか。
今回は、そんな気質による分類に関するお話を皆さんにしたいと思います。初対面の人や身近な人となどあなたの周りの人や自分の気質をより理解するために役立ててもらえれば幸いです。
そもそも性格と気質とは!?
まず始めに皆さんがいう性格とはどのようなものであるのかということを見ていきたいと思います。
性格とは、遺伝的な要因や生理的な特徴によって決まる気質と、その後の環境的な後天的影響によって形成されるものとされています。
つまり、予め持ち合わせたものとその後の経験によって性格というのは作られていくという訳です。
一卵性双生児の場合、遺伝的には同じ個体ではあるが、性格は違うねというような場合は、その二人が生きてきた環境によって異なるということなのです。
今回は、この性格のもとになっているその人が予め持ち合わせている気質に関しての心理学の過去の研究について皆さんにご紹介しておきたいと思います。
代表的な3つの気質分類
クレッチマーによる3つの分類
ドイツの精神医学者であるクレッチマーは、彼の臨床経験から、人は体型から3つ(肥満、細身、筋肉質)の気質に分けることができるとしました。
①肥満型
社交的で温かく、活発でユーモアがある。しかし、感情的な部分があり、激しく怒ったり、泣いたりと言った傾向がある。躁うつ病気質。
②細身型
まじめで物静か、社交性はあまりない。人が気が付かないようなところまでも些細に気付けるという言った傾向がある。統合失調症気質。
③筋肉質型
几帳面で物事に熱中しやすい。忍耐強く頑固であり、爆発性もあると言った傾向がある。粘着気質。
ユングの2分類
心理学者のユングは、臨床上の経験と自身の思索に基づいて、心的エネルギーが外に向かうか、内に向かうかの2つに分類しました。
①外向性
心的エネルギーが外との関係に多く向かっている人。迎合的で気さくな態度をとり、状況への適応が良く、自信たっぷりに未知の状況へ飛び込む。
②内向性
心的エネルギーが内(自分)との関係に多く向かっている人。躊躇したり、反省をすることが多く、なかなか自分を開かずに、受け身の姿勢で周囲を疑ってしまう。
4つの気質
シュタイナーの教育論や古くから占いなどで用いられることの多い火・水・風・土という4つに基づく気質の分類。
①火(胆汁気質)
燃える炎のように熱い気質の人。明るく、自分らしさを大切にする。権威的なものやカリスマ的な才能があったり、そういったものに惹かれる。
②水(粘液気質)
水のように形が定まらずにいろいろなものになれる人。穏やかで、いつも同じような夢を見ているようなところがある。他者の感情を理解したり、自己内省的で、決断はあまり得意ではない。
③風(多血気質)
風が吹くように落ち着きがないような人。センスがあり、情報通だったり、社交的だったり、フットワークが軽い。感情の波に左右さるので飽きっぽかったりする。
④土(憂鬱気質)
土のようにどっしりと構えている人。現実主義的で批判精神を持っている。自分自身を持っていてなかなか動かなかったり、柔軟さにはかける。
気質分類を人間関係で使う
今、皆さんに3つの代表的な気質分類をご紹介させて頂きました。
この気質分類の使い方としては、自分はどれに当てはまりそうなというのを考えるとともに、例えば、初めて会う相手も体型からこんな人かなと見立ててみたり、話していくうちでこの人の性格はどれに当てはまりそうだなというように考えていってみて下さい。
このように使うことで、大まかな自分やその人というのが理解できるために、その人を一から理解していくよりも早く相手を理解して仲良くなることもできるかもしれません。
また、友人関係を気付く際も、例えば火の気質と水の気質の人はあまり仲が良くなりにくかったり、土の気質と風の気質の人もあまり仲が良くなりにくいなどという特徴を生かせるかもしれません。
さらに、太っている人、外向的な人、火の人はこのような特徴だから、仲良くなるにはその性格に合わせるといいかなというような形で利用できるかもしれません。
実は、心理のパーソナリティーテストというのは、このような研究の積み重ねで出来ていたりします。
持って生まれた気質を知って人間関係を円滑にするまとめ
今回は、自分や相手の持って生まれた気質を知って人間関係を円滑にするためということでお話させて頂きました。
あくまでも大まかな気質のお話だったので、その人すべてをこの気質から理解することは難しいかもしれません。
しかし、初対面の相手やあまり親しくない人、仲良くなりたい人と人間関係を円滑に築いていくためのヒントとしては使えるかもしれません。
今回のお話を読んで、何か疑問や質問が浮かんだ人や、自身のパーソナリティーについてもう少し詳しく専門家にみてもらいたいという人は、是非当相談室のオンラインカウンセリングをご利用下さい。