震災時の対応サイコロジカル・ファーストエイド
東日本大震災から9年
皆さん、こんにちは。
水曜日の夜をいかがお過ごしでしょうか。
本日で東日本大震災から9年が経ちました。
生活はほぼ今まで通りに過ごすことができるようになったものの、被害にあわれて時が止まってしまい、まだ心の傷が十分に癒えていないという方も大勢いるでしょう。
9年経っても震災の心の傷が癒えていないとすると、PTSDやいわゆるトラウマとなっている可能性があります。
時期を見て適切な治療を受ける必要があるかもしれません。
今年は、コロナウィルス影響で東日本大震災への追悼式も含めて様々イベントが中止となっており、今までにも増して、静かな3月11日な気がします。
本日、皆さんにお話しようというのは、震災などの災害が起こった際のメンタルケアについてお話です。
その中でも代表的なサイコロジカル・ファーストエイドというものをご紹介したいと思います。
サイコロジカル・ファーストエイドとは
サイコロジカル・ファーストエイドとは、震災や人災を含めて痛ましい状況にあり、苦しんでいる人、助けを必要としているかもしれない人に、同じ人間として、人道的、指示的な対応のことです(Sphere,2011)。
具体的には以下のようなことを行うとされています。
①実際に役立つケアを提供する
その人が置かれている状況に必要なものや情報を与える。
②ニーズや心配事を確認する
その人が今望んでいることや、現時点での心配事を確認する。
③生きていく上での基本的なものを満たす
生きていく上で必要な衣食住を守れるようにする。
④ただ話を聞く
無理に話させる必要はないが、話に耳を傾ける。
⑤安心させ、心を落ち着かせる
安心できる場所や、心を落ち着ける方法を提供する。
⑥その人が受けられる社会的サービスを得られるように手助けする
その人が実際にサービスを受けられるように手助けをする。
⑦それ以上の危害を受けないようにする
周りからの嘲笑等を含めて危害を受けないようにする。
実はこのような対応は専門家だけでなく、非専門家であってもボランティア等の活動を行う際に大切だと言われています。
コロナウィルスへの対応としてのサイコロジカル・ファーストエイド
現在のコロナウィルスの蔓延状態はまだ、災害レベルまではいっていないかもしれません。
しかし、コロナウィルスにかかってしまった人やその家族、コロナウィルスの影響で何かが制限されて心に大きく傷をおってしまっている人がいるのかもしれません。
このようなときにこのサイコロジカル・ファーストエイドの7つの指針というのは役に立つ考え方かもしれません。
専門家に限らず何か支援を行う時に必要な指針ですので、どこか心にとめておいて必要なときに使えるといいかもしれません。