カウンセリングで使う相手を元気にするための3つの技法!?

 

皆さん、こんにちは。

 

今回は、臨床心理士・公認心理師である筆者がカウンセリングにおいて、相手を元気にするための3つの技法という題でお話したいと思います。

 

カウンセリングのプロが使う技法を皆さんが誰かのお話を聞くときに使えば、きっと相手を元気することができる技法です。

 

話を聞いて相手を元気にさせたいという方や上手な話の聞き方を知りたいという形は是非最後までお読み下さい。

 

カウンセリングで元気になるのか!?

 

良く受ける質問としてカウンセリングってただ話を聞くだけで元気になったりするの?という質問を受けることがあります。

 

中には経験がある人も居るかもしれませんが、誰かに相談をしてみたら返って嫌な気分になった、なんだか話すのに疲れてエネルギーがなくなってしまったという声を聞くことがあります。

 

それはズバリ下手な聞き手だったために起きている事態の可能性が高いです。マッサージに例えるとわかりやすいかもしれませんが、マッサージを家族や友達にやってもらったらあんまり気持ち良くなかった、すごいもみ返しが来たという方経験をした方はいませんか。

これは素人にやってもらったための効果で、カウンセリングにおいても同様のことが言えます。家族や友達に話を聞いてもらってもスッキリしないことがあっても、カウンセリングのプロにお話するととスッキリするということが起きます。

 

では、なぜプロに話をするとスッキリするのでしょうか。それには実は秘密があります。今回は、その秘密である元気にする技法について、皆さんに大公開したいと思います。

 

心理学において、相手の元気を引き出すことをエンパワーメントするということがあります。エンパワーメントとは、否定的な評価を受けていたり、度重なる様々な困難などから、本来もっている力が出せていない人に、勇気付けをしていき、本来の力を取り戻させるという意味があります。

今回ご紹介するカウンセリングの技法は、エンパワーメントするための技法として考案されたものをご紹介したいと思います。

 

エンパワーメントする3つの技法

 

それではエンパワーメントするための3つ技法についてお話していきたいと思います。

 

①知らないという技法

知らないという技法とは、クライエントの認識と説明を信頼して話を聞くことと言い換えることができるものです。私達は実は人の話をそのまま聞くというのを苦手にしていたりします。

 

例えば、何か相手から話を聞いてもその話の真偽を疑ってしまったり、自分の意見を言いたくなってしまったりします。また、自分の方が経験があったりするとついアドバイスをしたりしたくなってしまうかもしれません。

 

それを行わずに、あなたが自分の生活の専門家になのだから、教えてという姿勢のことを言います。自分の考えなどから離れて、純粋な好奇心を持っていることを伝え、知らないという姿勢を取り話を聞くことが実は相手を元気にする聞き方の第一歩だったりするのです。

 

「どうやってそんなことがおこったんですか?」「その事についてもっと話して下さい。」など、好奇心を持って聞いていけるといいでしょう。

 

2.ノーマライゼーション

大変な問題に直面しているクライエントは、自分の問題はコントロールしようがなく、とても普通ではないことだと感じている場合が多くあります。

 

例えば、「不安でこんなに寝れないのは変ですよね」、「いろいろうまくいかない自分はダメですよね」、「いつも人間関係につまずく自分を責めちゃうんです」など、自分は変だ、ダメだ、と責めている場合があります。

 

そんな時に、それは普通のことですよ、よくあることですよとすることで、その問題は普通の生活の範囲内であるということをクライエントと共有するをノーマライゼーションと言います。

 

ノーマライズすることで、クライエントに問題を病理的なものと考えさせない重要な技法とされており、安心感を与えることができます。

 

先程の例で言うと、「不安になったら誰でもなかなか眠れないものですよ」、「うまくいかないと自分を責めてしまうもんですよ」「人間関係ってなかなか難しいですよね」などと言うように、誰しもつまずくところだ、誰しも難しい、誰でも大変だ、というようにコメントをしていくことによって、「そうか、自分だけではないんだ」「他の人も悩んでいることなんだな」というように相手を勇気づけることができます。

 

3.コンプリメント

最後に、コンプリメントとは、日本語に直訳すると称賛するとなるような技法のことです。クライエントの個人的資質と過去の経験は、うまく利用されると困難を解決し満足のいく生活を作るのに非常に役に立っているとフィードバックしていきます。

 

クライエントの言葉から出てきた現実に根ざして行ってきたことを「素晴らしいですね」「とてもいい方法ですね」というようにコンプリメントをすることで、クライエントが希望を持ち自信を強めることができると言われています。

 

皆さんも褒められたことによって自信を持てたとい経験はないでしょうか?まさにこれがコンプリメントです。またコンプリメントには、2種類あると言われています。

 

直接的コンプリメントとは相手を直接的に称賛する方法です。例えば「そんな工夫をして大変状況を乗り切ったんですね!」「素晴らしいですね!」というように、直接的に相手に伝えます。

 

もう一つは間接的コンプリメントと呼ばれるもので、字のごとく間接的に相手を称賛する方法です。例えば、「お子さんに聞いたらお母さんは大好きと言っていました」「旦那さんは奥さんがとても頑張ってるって言ってましたよ」このように本人をよく知る周りの人が褒めていたというのを聞くことが間接的コンプリメントにあたります。

 

どちらも強力ですが、意外に「◯◯さんがあなたのことを褒めていたよ」という間接的コンプリメントは言われてみて結構嬉しいものだったりします。

 

相手を元気にするための技法のまとめ

 

今回は、心の専門家である臨床心理士・公認心理師の筆者が、実際のカウンセリングで使う相手を元気にするための技法として3つご紹介しました。

 

もしかするとすぐに話を聞く際にこれらの技法を使うのは難しいかもしれませんが、まずは相手をさりげなく「今日の服素敵ですね」など褒めてみる直接的なコンプリメントからしてみると、いつの間にかコンプリメントの達人になっているかもしれません。

 

今回のお話に関する疑問や感想がございましたら、コメント欄までお願いします。今回のお話からプロのコンプリメントなどの元気になる聞き方をして欲しいという方は、是非当相談室のカウンセリングをご利用ください。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です