人間関係を縦の関係から横の関係へのススメ

 

皆さん、こんにちは。

 

皆さんは良好な人間関係を築くのが得意な方でしょうか?比較的得意だという人も居れば、そうではないという人も居ることでしょう。もしかするとこのお話を読んでくれている方は、あまり得意ではないという方の方が多いでしょうか。

 

今回は、埼玉県さいたま市でカウンセリングを行う臨床心理士・公認心理師の筆者が、アドラー心理学を築いたアドラーの考え方の中から、人間関係を良好にするための考え方として、縦の関係と横の関係という視点を皆さんにご紹介してから、アドラーが述べる良好にするためのコツについてお話していきたいと思います。

 

アドラー心理学とはどんな心理学!?

 

まず簡単に皆さんにアドラー心理学がどのようなものであるのかというを、お話していきたいと思います。アドラー心理学は嫌われる勇気という著書によって日本で話題になり、以降広まっていきました。

 

アドラー心理学(個人心理学)とは、心理学者のA.アドラーによって作られた心理学の様々な技法の総称です。アドラーは現代でも十分に使える様々な考え方を残しており、私たちの生活をより良いものにするヒントが彼の考え方の中には様々隠れています。

アドラーは人間の人格を意識や無意識に分けずに(全体論)何かその人なりの目的に向かって進んでいる(目的論)その人が正しい目標に向かって歩んでいく勇気づけを主眼におく勇気の心理学と言われています。

 

また、あらゆる対人関係の解消や自分を変えて一歩踏み出すヒントを授けてくれる(使用の心理学)のがアドラー心理学の大きな特徴として挙げられます。使用の心理学という中から今回は、人間関係を円滑にするための考え方として縦の関係と横の関係というものについて触れていきたいと思います。

 

人間関係における縦の関係と横の関係

 

人間関係における縦の関係と横の関係とはどのようなものか見ていきたいと思います。アドラー心理学でいうところの人間関係で縦の関係と横の関係と言われて、皆さんすぐにイメージが付くでしょうか。まずは縦の関係と横の関係について簡単に説明していきたいと思います。

 

縦の関係

アドラー心理学でいう縦の関係とは、いわゆる上下関係のことです。上司と部下や、先輩と後輩、先生と生徒、親と子供、優れた能力の人と劣った能力の人などの関係のことです。このような関係は上の人が、下の人に上からのコミュニケーションを取ります。

 

皆さんもこのような関係を経験したことがあると思いますが、上から下へのコミュニケーションはアドラーでいうところの相手の勇気を奪ってしまします。上司が「なんでこの企画書ができていないんだ」と叱られたり、先輩が「お前に任せたのに全然できていないな」と言われたり、親が「勉強しなさいって言ってるでしょう」と小言を言われた。

 

このように縦の関係は特有の上から下へのコミュニケーションがあると言われています。下に居る人からは命令されたように感じたり、時には自信を失わせるかもしれないそんなコミュニケーション生んでしまうのがこの縦の関係です。

 

横の関係

アドラー心理学でいうところの横の関係とは、いわゆる対等な関係のことです。友人同士、恋人同士、同期、同じ学年同士、同じくらいの能力を持ったもの同士などの対等な関係のことです。このような横の関係では、対等なコミュニケーションを取ることができます。

 

皆さんも仲の良い対等な友達同士での会話は、お互いに相手に元気やアドラー心理学でいう勇気を与えて、お互いに意見を言い合うことができることでしょう。例えば、友人同士で「元気だしなってそういうこともあるよ」と声をかけたり、恋人同士で「一緒にどういうところに住む考えよう」と考えたり、同期で「このプロジェクトを成功させるために頑張ろう」と意見を出し合ったりするのは、横のコミュニケーションになっています。

 

このような横の関係からの横のコミュニケーションは、相手に自信を与えたり、頑張ろうと思わせたり、一緒に何かに進んでいこうと活力を与えたりなど、様々な相手を元気にする要素を含んだコミュニケーションをするというのがこの横の関係です。

 

縦の関係から横の関係へ

アドラーはこの縦の関係から横の関係へついてこのように述べています。「縦の関係である限り、人間関係はうまくいなかい。」と言っており、人間関係を良くするにはこの横の関係になることがカギということです。

 

逆に言うと、縦の関係であると良好な人間関係を結ぶことができないということです。皆さんも上からものをいうような人と仲良くなりたくないなと感じたことはないでしょうか?これがまさに縦の関係になっていて、人間関係がうまくいっていない状態です。

 

しかし、立場は上なのにフランクな人というのも中にはいますよね。そのような人とはなんだか上下の立場があるのに仲良くなれたり、なんだか気心が知れる中になれたりということがないでしょうか。

 

アドラーが目指すべきと言っているのは、このような人間関係をするような人です。立場は上だけども、縦の関係にならずに横の関係、フランクな関係を作っていき、横のコミュニケーションをするということです。

 

立場が上の人は特にですが、このような横の関係や横のコミュニケーションを意識して作っていくことによって、良好な人間関係を作ることができます。実は私たちカウンセラーもこの横の関係というのは常に意識していて、クライエントさんとは常にこの関係を目指しています。

 

商売をやられている方であれば、この横の関係というのを意識することであなたの商売が広がっていく助けにもなっていくことでしょう。是非、上下のある関係から対等な関係を意識してみて下さい。

 

人間関係を縦の関係から横の関係へのススメのまとめ

 

今回は、埼玉県さいたま市でJR武蔵野線東浦和駅徒歩1分にあるカウンセリングオフィスを営む、心の専門家である臨床心理士・公認心理師の筆者が、アドラー心理学の考えから人間関係を良くするための方法として、縦の関係から横の関係へのススメということでお話いたしました。

 

立場が上になればなるほど、どうしても縦の関係を自ら作ってしまいがちです。しかし、その結果孤独になってしまうということが生じてしまいます。孤独にならずにアドラーの言う共同体感覚を得るためには、横の関係を意識してみると良いでしょう。

 

今回のまとめに関する疑問や感想はコメント欄までお願いします。また、当カウンセリングオフィスへのカウンセリングをご希望の方は、お申込みページまでお進みください。

 

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