ジョイニングという相手と良好な関係を作る家族療法の方法|臨床心理士が解説

相手と関係を作るための魔法の方法であるジョイニングとは!?

皆さん、こんにちは。

カウンセリングにおいて最も大事だと言われていることが何か皆さんご存知でしょうか?相手の話を聞くための技術でも、悩みを解決するための技法でも、ないと言われています。それでは何かというと、それはジョイニングと呼ばれるものです。

今回は、そんなカウンセリングにおいて最も大切と言われるジョイニングについて、埼玉県さいたま市でカウンセリングを行う臨床心理士・公認心理師の筆者が、皆さんにお話したいと思います。このジョイニングの話は、何か販売業をやっている方や営業職の方、誰かと仲良くなりたいと思っているそんなあなたに是非とも得てもらいたい方法になっています。

そもそもジョイニングとは何か!?

ジョイニングとは簡単に言ってしまうと、相手に波長合わせて仲間入りする方法です。元は家族療法と呼ばれるカウンセリングの方法の中で用いられていたもので、ミニューチンという人がその必要性を強調して、広く世間に紹介したものです。

本来的な意味では、「カウンセラーがカウンセリングに来たクライエントにうまく溶け込む、あるいは、仲間入りすること」で特に初回面接で重要とさせています。

初回面接とは、初めてカウンセラーとクライエントが合うタイミングですので、ここでうまく関係が作れるか否かがとても大切ということで、ジョイニングは研究されて来たものです。

皆さんが、何かお店をやっている人であれば、お客さんと仲良くなり何か商品を買ってもらえたり、営業で何かを売り込んでいる人であれば、営業先の人と仲良くなり契約を結んだり、何かグループに参加しようとしている人はそのグループに上手に溶け込むことができるための方法として、参考になるのがこのジョイニングではないでしょうか。

ジョイニングの具体的な方法!?

それでは、次に相手にうまく溶け込む、仲間入りするジョイニングの具体的なやり方についてみていきたいと思います。ジョイニングには、伴走、調節、模倣の3つのポイントがあると言われています。

①伴走(観察)

伴走とは、一般的には一緒について行くというイメージでしょうか。ジョイニングにおいて大切な伴走は、まずは流れについて行けるように流れをみることです。本来の家族療法では家族の行なっているコミュニケーションの流れを良く観察していきます。

例えば、家族でお父さんが話すとみんなが頷き、お母さんが話すとみんなが笑うというようなコミュニケーションの流れを見ていきます。

お店をやっている人は、まずはその人がどのような目的でやって来ているのかをよく見ていきます。営業職の人は、営業相手がどのような考えの人なのかをよく調べておきます。グループに参加したい人は、そのグループはどういうシステムで流れているのかをよく見ておきます。

②調節(流れに乗る)

調節とは、辞書的意味としては、ほどよく整っていること、釣り合いが取れていることとなっている。ジョイニングにおける調節とは、ほどよく、丁度よく言動を合わせるというところでしょう。本来の家族療法では、カウンセラーの言動を家族の交流に合わせることとされています。

例えば、お父さんの話にみんな頷く家族が居たら、カウンセラーも頷いてみる、お母さんが話だしたら笑顔になる家族が居たら、カウンセラーも笑顔になってみます。

お店をやっている人は、その人と一緒に商品を探すようにそっと後ろから歩いていきます。営業をやっている人であれば、営業相手の会社が社長のトップダウンにはそこに合わせて、社員のボトムアップであればそこに合わせた営業をしいていきます。グループに新たに参加する場合は、そのグループの皆やっているのと同じような行動を取ってみます。

③模倣(真似てみる)

模倣とは、真似をするというイメージがあるでしょうか。ジョイニングにおける模倣とは、しぐさや癖、タイミングなどを真似していくというものです。家族療法では、家族の言語的非言語的な、言葉使いや、比喩的な表現、感情の表現、しぐさなどを、意識的無意識的に模倣することとされています。

例えば、家族で関係を合わせたい人が口元を触ったら、カウンセラーも同じように口元を触って、家族で関係を合わせたい人がお茶を飲んだら、カウンセラーも同じようにお茶を飲んで、のようにわざとらしくならない程度に真似をしていきます。

お店をやっている人は、お客さんが髪を触ったら、同じように髪を触るといいかもしれません。営業をやっている人は、相手方が書類に目を通したら同じように書類に目を通すとよいかもしれません。グループに新たに参加する場合は、そのグループの服の傾向に合わせたり、皆と同じような反応をできるといいかもしません。

ジョイニングの実践!?

先のジョイニングの方法のところで、まずは相手を観察、その流れに乗って、相手の行動を真似てみるというのが一連の流れであるというお話をしてきました。次に実際のカウンセリングでのジョイニングのエピソードについてお話したいと思います。

ジョイニングのエピソード1

ファッション関係のお仕事についているAさんとの面接。

カウンセラー「今日も素敵なネクタイをしていますね。」

Aさん「ありがとうございます。これは○○での限定品でして~。」

ジョイニングのエピソード2

社会への不平不満が訴えているBさんとの面接。

カウンセラー「首相が変わりました。」

Bさん「そうですね。全く今までと変わらない政権で~。」

ジョイニングのエピソード3

自信がなさそうに語るCさん

Cさん 自信がなさそうに椅子に浅く縮こまった姿勢で座る

カウンセラー 少し縮こまったような様子で話を聞く

ジョイニングのエピソード4

ネガティブな話ばかりするDさん

Dさん「だから私の人生はダメでお酒にばっかり頼ってしまって」(暗い)

カウンセラー「お酒に頼ってしまうんですね」(暗く)

このように話の状況から話の内容を合わせてみたり、その人の思考から話の内容を合わせてみたり、実際の座り方を合わせてみたり、雰囲気や語る様子を合わせてみたり、これらすべてがジョイニングにあたります。

ジョイニングのまとめ

今回は、埼玉県さいたま市緑区のJR武蔵野線東浦和駅徒歩1分でほんだカウンセリングオフィスを営む、心の専門家である臨床心理士・公認心理師である筆者が、カウンセリングの場で実際にクライアントさんと関係を作っていく時に行うジョイニングについてお話させて頂きました。

一見するととても難しそうなイメージを持たれるかもしれませんが、実は仲の良い友達同士では自然とできていたりするものです。友達が飲み物を飲んだら同じように飲んだり、友達の好きな話題を振ってみたり、そんなに難しくなくやっている人が多いのではないでしょうか。

このような友達に自然に合わせるようなことを、初めて会う人に少し意識をして行うというのがジョイニングと呼ばれるものでした。このジョイニングも初めはうちは意識が必要かもしれませんが、慣れていくと身体が自然とできて来たりするものです。始めのうちだけは少し頑張って意識してできるといいかもしれませんね。

今回のまとめを読んで何か疑問等があればコメント欄までよろしくお願いします。また、当カウンセリングオフィスでのカウンセリング、ご希望の方は専用ページよりお申し込みください。

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