臨床心理士が日本一わかりやすく解説する心理検査

 

皆さん、こんにちは。

 

本日は実際に受けた方も居るかもしれない心理検査というものを皆さんにご紹介したいと思います。

 

ここで言う心理検査とは、巷でよく出回っている心理テストではなく、科学的なエビデンスに基づくものです。

 

ロールシャッハテストやウェクスラー式知能検査など有名なものから、あまり知られていないがよく使われる心理検査までご紹介したいと思います。

 

そもそも心理検査とはどんなもの?

 

心理検査とは、悩みや問題を抱えている人の特徴を客観的に把握する手段として用いられるものです。

一つの検査ですべての性格特徴を把握できるわけではないため、通常は複数の検査を組み合わせて行われること多いものになっています。

 

また、数分程度の少ない時間で行える検査もあれば、数時間など多くの時間が必要な検査もあります。

 

実施方法も個別に一対一で行うものと、集団実施が行えるものなど様々なタイプがあります。

 

種類としては、①性格検査、②知能検査、③発達検査などの検査があります。

 

今回はそんな種類ごとに検査をご紹介していきたいと思います。

 

心理検査の種類ごとの解説

 

①性格検査

 

個人のパーソナリティの特徴を把握することを目的にした検査で、現在の状態を把握して、悩みや問題の原因を予測するものです。

 

・MMPI(ミネソタ多面人格目録)

 

精神疾患の診断を目的とした性格検査で、パーソナリティの構造を調べる際に、主に精神科で使われることが多い検査です。

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550項目の質問に答えて、10の特徴の強さが分かる検査になっています。

 

正直回答にかなりの時間がかかり、全部の質問に答えるのはかなり疲れる検査です。

 

・Y-G性格検査(矢田部・ギルフォード性格検査)

 

簡単な質問事項に答えていき、情緒の安定度や人間関係の特徴、知的活動の傾向を調べる検査です。

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性格特性に基づいた12の性格特性を測定することができる検査で、小学生から成人まで取り組める検査になっています。

 

故意に自分をよく見せようとしたりということができたりもするのが問題点とされています。

 

・TEG(東大式エゴグラム)

 

個人のパーソナリティにおける自我状態を調べるものであり、5つの自我状態の分類をする検査です。

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交流分析というものの理論を基に対人交流の特徴を調べる検査になっています。

 

手軽に回答もでき、負担も少ない検査で、集団実施も可能だったりします。

 

・ロールシャッハテスト

 

インクの染みが印刷された図版を提示して、それが何に見えるかというところからその日の無意識に迫るという検査です。

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10枚の図版を見て何に見えるか答えた後、さらにどこからそう見えたのかと答える検査になっています。

 

これもかなりの時間がかかり、いろいろなものに見えるとゆうに2時間くらいはかかってしまう検査です。

 

・P-Fスタディ(絵画欲求不満テスト)

 

何かの欲求不満状態にある登場人物のイラストの吹き出しに、言葉を当てはめていくという検査です。

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24場面のイラストに回答していくもので、その人の欲求不満への対処の仕方を見ていく検査になっています。

 

しかし、現在はこんな状況はないなと思うような状況もあったりするので、答えに困るものもあります。

 

・SCT(文章完成法テスト)

 

文章の最初の部分だけを提示して、それに続く言葉を自由に回答をするという検査です。

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60項目の文章の続きを考えてもらい、知的側面や情緒的側面などを見ていく検査になっています。

 

私は~からに続く文章のように続きを書いていくのですが、なかなか続きが浮かばないものも多くあります。

 

②知能検査

 

知能発達の状態や知的能力の特徴を調べるのに適した検査で、いわゆるIQを算出したり、能力の得意や苦手がわかります。

 

・WAIS / WISC / WIPPSI

 

ウェクスラー式知能検査で、WAISは16歳以上、WISCは5歳から15歳、WIPPSIは4歳から6歳に実施することができます。

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言語理解・知覚推理・ワーキングメモリー・処理速度の4つの領域ごとのIQと全体のIQを知ることができます。

 

実施に長い人では2時間以上かかり、さらに頭をフルに使うので受ける人はかなり疲れます。

 

・田中ビネー知能検査

 

2歳から成人にまで実施できる知能検査で、14歳以上と未満では問題の形式がことなる検査です。

検査によって算出する精神年齢と生活年齢の比率で知能指数(DIQ)を算出できる検査になっています。

 

ウェクスラー式知能検査よりも少し高くIQが出ると言われていたりします。

 

③発達検査

 

発達段階の力が備わっているのかを見ることのできる検査で、低年齢のお子さんの状態を把握することができます。

 

・新版K式発達検査

 

0歳から成人まで適応できる発達検査になっており、姿勢、運動、認知、言語などの観点から発達状態を見ることができます。

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観察できる様子や課題への適応など多面的に見ていく検査になったいます。

 

比較的低年齢であってもその子の発達具合を見ていく事ができます。

 

・遠城寺式・乳幼児分析的発達検査法

 

0歳から4歳7か月の子どもに実施できる検査です。

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運動・社会性・言語の3つの領域から子どもの発達状態を調べることができます。

 

保護者から聞き取ったり、本人を観察することによって判定していきます。

 

心理検査のまとめ

 

あくまでも心理検査はその人を理解するための補助として使うのが一般的です。

 

当然、あまり心理検査を使わない支援者も多くいるのも事実です。

 

また、受ける人の負担も多い検査も多いため、なるべく多くならずに検査者はするべきです。

 

もしも、クリニックや病院に行って数多くの検査を受けるように言われたときは、必要性を十分に聞いてから受けた方がいいかもしれません。

 

今回のまとめがこれから心理検査を受ける人、受けたことのある人への理解の助けになれば幸いです。

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