コロナウイルスからこころの二次災害を起こさないために

 

皆さん、こんにちは。

 

コロナウイルスの影響で我慢の多い日常を送っている方も多いかと思います。コロナウイルスで不安を感じていたり、コロナウイルスで生活の規制もある中でストレスを感じていたり、様々感じている方がいると思います。

 

このように我慢の多い生活が続いていると、人は心の調子を崩してしまうことがあります。我慢をし過ぎたり、自分の思いを押し殺して生きているとこころの調子を崩してしまうことを、こころの二次災害と呼ぶことがあります。

 

今回は、コロナウイルスなどの影響で増えつつあるこころの二次災害についてご紹介した上で、そんなこころの二次災害を引き起こさないための方法をご紹介していきたいと思います。

 

コロナウイルスの心への影響!?

 

昨年からコロナウイルスが日本にもやってきて、一年近く様々な我慢を強いられているという人が多いのが今です。今も緊急事態宣言が出されている地域もあり、引き続き我慢を続きている人も多いことでしょう。このような状況で皆さん、コロナウイルスへの様々な状況に関して、いろいろモノ申したいことが溜まってきたころではないでしょうか。

 

例えば、日本政府や都道府県知事のやり方がよくない。医療機関は今にも死にそうな状況だ。遊ぶ場所がなくて自粛ムードはもううんざりだ。営業自粛を言われ続けて辞めるしかない。在宅ワークで誰とも話せずに気が滅入りそうだ。うちの会社は在宅ワークできないのはどうなっているんだ。

 

皆さん、このようにコロナウイルスに思うようなところは様々あるかもしれません。このような思いを皆さんそちゃんと言葉にしているでしょうか。自分のうちにとどめていたりしないでしょうか。

 

このようなコロナウイルス関する様々なストレスをため込んでしまうと、なんだか不安になってしまったり、なんだかいつもよりイライラしてしまったり、なんだか悲しくなってしまったりなどの行動や気持ちの変化が起きるかもしれません。主に身体と心、行動の3つにストレスサインが現れると言われています。

 

①身体に現れるストレスサイン

胃腸や腸の不調(胃痛、下痢、便秘など)

頭痛や腰痛など身体の痛み

・食欲の低下、過食など食欲の増減

・汗をかく、悪寒がするなど風邪の初期症状に類似したもの

・震える、手足の筋肉がつる

・動悸がする、なんとなく息苦しい

 

②心に現れるストレスサイン

不安や恐怖感を感じる

気分が落ち込むようになった

・自責の念をもつ

・何も気にならなくなった

・悲しい気持ちでいっぱいになった

・楽しい、嬉しいといった感情が感じにくくなった

・イライラとして怒りを感じている

 

③行動に現れるストレスサイン

活力や活動の減退や増進

アルコール、タバコなどの量が増える

・イライラとしやすくなり、周りにその気持ちをまき散らす

・くつろいだり、睡眠がうまく取れなくなる

・急に涙が出たり、泣きたくなる

・一人で過ごしがちになり、過ごしたくなる

・何に対しても人にケチを付けたくなる

・人と話をしたり、話を聞くのが嫌になる

・人を助けたり、人から助けられるのが嫌になる

・記憶が悪くなったり、混乱する

・頭がはっきりしなかったり、集中できない

・決断ができなくなる

 

このような普段とは異なる身体や心、行動の変化は我慢しすぎた結果、心がいつもと違う状態がコロナウイルスのストレスで起きてしまうかもしれません。このように、何らかの社会的な変化や自然災害での変化によって起こる心の変化のことをこころの二次災害と言います。

 

こころの二次災害とは

 

コロナウイルスの状況下のような何かこころが疲弊するような状況や、こころに負担のかかるストレス状態があったときに、世間からほめられるような聖人君主的な対応を続けていたり、自身の思いや気持ちを押し殺して居る状態で起こるのが、こころの二次災害です。

こころの二次災害の状態が長くなると、先ほど言った身体と心、行動のサインに加えて、孤独感や不安感が高まりと共に最悪の場合、死にたくなってしまったりという状態が起こる可能性があるのです。

 

自分の感情を押し殺していたり、周りを気にしてかっこを付けた対応をしていると起きる可能性があるのが、このこころの二次災害ということになります。コロナウイルスのような未知のものが蔓延していて、様々なストレスがかかっている時は、不安に思ったり、それを怒りに感じたりして当然です。その気持ちに気付き、表現しない方が場合よっては大変な事態が起こることもあるのです。

 

心の専門家がやるこころの二次災害を起こさない方法

 

筆者もカウンセリングを生業にしていますが、他者の心に関わるような仕事をしていても、その話を聞いた結果、消耗して自身がこころの二次災害を被りそうになることもあります。そのような、心の専門家が他者から聞いた話で、こころの二次災害を起こさないようにどのようにしているのかということをお話していきたいと思います。

どのようにしていくかというと、感じたことや思ったことを含めて話したり、表現したりするということです。心の専門家の場合は、例えば、その相談施設の職員同士で話を共有したり、上級の心の専門家にスーパーバイズという形で言葉にしたりするのです。

 

また、アメリカの著名な心理カウンセラーであるインスーキムバーグは、カウンセリングのセッションが終わった後に、そのクライエントの愚痴をめちゃくちゃ言いまくるという人もいるということを聞いたことがあります。このように、心の専門家であっても、愚痴を言ったり、言葉で思いや考えを表現することは重要で、これはこころの二次災害を引き起こさないために重要とされています。

 

皆さんも、是非、今のようなどうしてもストレス過多になってしまいそうな状況こそ、聖人君主と化さずに、今思っている愚痴や思いを信頼できる他者や、場合やSNSを含めて表現してみることはとても有効な方法と言えるでしょう。

 

今はなかなか直接会って話せないということも多いので、オンラインで誰かとつながって話してみるという方法を上手に使ってみると良いでしょう。

 

コロナウイルスからこころの二次災害を起こさないためのまとめ

 

今回は、埼玉県さいたま市東浦和でカウンセリングオフィスを営む心の専門家である臨床心理士・公認心理師の筆者が、コロナウイルスのストレスの結果見られる身体と心、行動のサインについてお話した上で、そんなこころの二次災害を起こさないために愚痴を言うという方法をご紹介しました。

 

途中でお話をしましたが、誰かと話をするというのは心の専門家であっても行う方法でとても有効な方法です。オンラインも含めながら自分の思っているもやもやを話せるタイミングを作れると良いでしょう。

 

今回のまとめに関する疑問や感想はコメント欄までお願いします。また、当カウンセリングオフィスへのカウンセリングをご希望の方はお申込みページまでお進みください。

 

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