学習障害の特徴と原因、配慮について臨床心理士が解説する|読字・書字・算数など

臨床心理士が日本一わかりやすく解説する学習障害とは!?

皆さん、こんにちは。

今回は、埼玉県さいたま市でカウンセリングを行う心の専門家である臨床心理士・公認心理師の筆者が、特定の学習分野にのみつまずきを覚える学習障害についてお話したいと思います。

皆さんの中にこんなことが苦手な人は居ませんか。文字を読むのが苦手、文字を書くのが苦手、算数が苦手など思い当たるという人は居ませんか?

これらの特徴がある人は、もしかしたら学習障害の可能性があるかもしれません。自分が当てはまる、自分の子どもがそうかもしれないと思う方は、是非最後まで読んでみて下さい。

そもそも学習障害とは!?

まず始めに学習障害がどのようもものであるのかというのを皆さんにお話していきたいと思います。

学習障害(LD)とは、全般的な知的な遅れはないものの、「読む、書く、聞く、話す、計算する、推論する」などこれらの能力について、1つまたは2つ以上で、なかなか身につけることができない発達障害の一つです。

学習に必要なこれらの力が、うまく使えないことによって、いろいろな問題が起こってくるものなので、多くの場合は小学校に入学して、しばらくしてから(学習内容が難しくなる3年生以降から)わかることが多いと言われています。

近年では、就学前後に学習障害を早期診断する試みを行われていますが、実際に確定診断がつくのは、就学後まもなくしてからが多いと言われています。

学習障害はその症状によって読字障害、書字障害、算数障害に分類されることがあります。

学習障害の原因!?

次に学習障害の原因についてみていきたいと思います。学習障害の原因としては、はっきりしたことは実はまだわかっていません

中枢神経系に何らかの問題があると推測されています。また、外傷による脳損傷によって引き起こされる例もあると言われています。

ここで一番強調しておきたいのは、本人の努力不足であったり、家庭での育て方によって引き起こされるものではないということです。

男児に多く見られるという特徴があると言われており、日本における読字障害の有病率は約0.7~2.2%とされており、100人に1人、50人に1人程度の割合でいるとされており、その他の学習障害も含めると一つのクラスに一人程度居ると言えるでしょう。

学習障害ごとの特徴!?

学習障害の人にどのような特徴が見られるのか、一つずつ例を上げてみていきましょう。

①読字障害

読字障害とは、簡単に言ってしまうと文字が読めないというものです。しかし、なかなか当事者でないとこの辺はわかりにくいかもしれませんので例を上げてみてきます。

・「れ」と「わ」であったり、「3」と「m」、などの似たような文字を読み分けるのが難しい。

・「私は/ここに/住んでいます。」という文章を「私はこ/こに住んでい/ます」など適切な文節で切れずに、どこで区切るのかわからない。

・教科書や本を読んでいるときに、文字や行を抜かしてしまうもしくは、同じところを繰り返し読んでしまう。

②書字障害

書字障害とは、簡単に言ってしまうと文字が書けない、書きにくい、上手に書けないというものです。

・そもそも文字の形がうまく取れなかったり、漢字で一本多く線を書いてしまったり、要らないところに点を打ったりと文字が書けないなかったり、鏡文字文字になってしまったり、文字を書くときに間違ってしまう。

・「きって」と書きたいのを「きて」と書いてしまったり、「きょう」を「きよう」と書いてしまったり、小さい「っ」「ゃ」「ゅ」「ょ」が苦手の区別や使い分けが苦手。

・枠やマス、ノート中に収まるようにかけずにはみ出してしまうために、きちんと書けない。

③算数障害

算数障害とは、算数が苦手というよりも基本的な数字や記号、計算式の認識が難しかったりするものです。

・そもそも1、2、3と言った数字や+、−と言った記号の意味自体がわからない。

・10と100とあう数字の桁の違いがわからない、繰り上がりや繰り下がりができない。

・簡単なものでも指を使ってではないと計算ができない、数字の桁を揃えられない。

このような特徴が全ての人に現れるわけではないですが、学習障害の特徴として当てはまるものです。

学習障害の人への配慮と工夫!?

このような特徴のある学習障害の人への配慮と本人がやりやすく過ごしていくための工夫はとても大切になってきます。

①読字障害への配慮と工夫

・似たような文字を読み分けるのが難しい

→メイリオなど区別のつきやすい字体を使い、言語的な意味づけを行う。

・どこで区切るのかわからない

→文節ごとに間の空いた教科書や本を使い、スラッシュを入れながら読む。

・同じところを繰り返し読んでしまう

→定規を当てながら読んだり、一行だけの隙間のある目隠しを作る。

②書字障害への配慮と工夫

・文字を書くときに間違ってしまう

→筆記する時間を多く用意する、模写をさせる、漢字が難しい場合はひらがな表記でノートを取ることを許す。

・小さい「っ」「ゃ」「ゅ」「ょ」が苦手の区別や使い分けが苦手

→文字や図形をまとまりごとに覚えるように色を付ける、耳から覚えていく。

・はみ出してしまうために、きちんと書けない

→行間が詰まりすぎないものを使う、罫線の有無や濃さなども本人のやりやすいものを検討する、板書は写真を撮るなどをする。

③算数障害への配慮と工夫

・数字や記号の意味自体がわからない

→言葉からどのようなものかを理解していく、イラストから覚えていく。

・繰り上がりや繰り下がりができない

→計算の解き方の手順の見本表を用いるなど手順を明確にわかるように工夫する、計算問題を繰り返してなれる、電卓等も必要に応じて使う。

・数字の桁を揃えられない

→マス目が書かれている用紙や縦線が書かれている用紙で、書きやすいように工夫する、予め筆算の描かれた用紙を用意する。

このような配慮や工夫を行うことによって、一番大切なのは、当人がその特定のものに苦手意識をもってしまい自信を失ってしまわないようにする必要があります。

今では、学校でも合理的配慮という形で求められています。できうる配慮を周囲の大人が適切な配慮や工夫をしてあげるのがとても大切です。

学習障害のまとめ

今回は、埼玉県さいたま市緑区東浦和でカウンセリングを行う心の専門家である臨床心理士・公認心理師である筆者が、読字障害、書字障害、算数障害を含む学習障害について、簡単にまとめご紹介いたしました。

今回のまとめで皆さんの学習障害に対して、知識が深まったのでしたら幸いです。また、別の機会に学習障害のタイプ別のより細かい対応方法や配慮や工夫についてはお話できたらと思います。

今回のまとめを読まれて、自分や自分の子どもが学習障害かもしれないと不安に思われた方は、是非当カウンセリングオフィスのカウンセリングに相談してみて下さい。一緒にその判別や対処方法のお手伝いができると思います。

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