ネット依存の原因とチェックテスト|カウンセリングなど治療を臨床心理士が解説

ネット依存症の原因と治療法について臨床心理士が解説

皆さん、こんにちは。

今回は、パソコンで動画を見すぎてしまう、スマホやタブレットでゲームやりすぎてしまうなど、ネットをやりすぎてしまうネット依存症についてのお話です。

いつでも辞められるだろうと思っていたら、いつしか辞められなくなって最終的には学校や仕事にも影響が出てしまうという本当は怖いネット依存症について、埼玉県さいたま市でカウンセリングを行う臨床心理士・公認心理師である筆者が徹底解説いたします。

最近、「家に居ることが多かったのでネットの時間が増えてしまったけど自分は大丈夫か」「もしかすると自分の家族がネット依存かもと心配だ」という方に是非読んでもらいたい記事になっています。

そもそもネット依存症とは!?

まずはネット依存症にという心の病についてどのような状態なのか見ていきたいと思います。

ネット依存症とは、勉強や仕事、家事などやらなければならないことよりも優先してインターネットをしてしまい、その時間や場所などを自分ではコントロールできなくなってしまうことです。インターネットによって、生活が回らなくなってしまっていたり、生活に大きな影響が生じている事態はネット依存症といえるでしょう。

自分ではコントロール出来ているつもりでもいつの間にかネットなしではやっていけなくなっているというのがネット依存症の怖いところです。いつでもやめられると思っていてネットをやっていても、いつの間にかコントロールができなくなっているということが起こるのです。

医学的にネット依存症というような病名が現在あるわけではないのですが、アメリカ精神医学会では、インターネットゲーム依存症という暫定的な診断名を出していたり、日本でも久里浜医療センターでは、ネットの過剰利用から明確な心身への影響や社会的、家族的なな問題が生じていると、ネット依存症と診断しています。

ネット依存症の症状とは!?

ネット依存症の症状としては主に大きく以下の3つの部分で現れると言われています。

①身体面

・ネットの過剰使用によって、食生活が乱れて栄養失調

・ネットによる昼夜が逆転により、寝る時間が遅くなったり寝れなくなったりする睡眠障害

・ネットをやることによって、身体を使わなくなり、体力低下や骨密度の低下

②心理面

・ネットができない状況にあるとイライラしてしまう

・ネット以外にやる気が出なくなってしまう無気力

・ネットへの過剰な課金によるうつ症状

③行動・社会面

・仕事や学校への遅れていったり休んでしまったり

・家族と間でネットの使い方によるトラブルが増える

・仕事や勉強をやらなずに仕事がなくなったり成績悪化

ネット依存症に陥ると上記のような症状が見られると言われており、3つの部分すべてで見られることもあれば、どこか一か所でも見られることもあります。

ネット依存症になるのはどんな人!?

では、そんなネット依存症になるにはどのような人が多いのでしょうか?

ネット依存症は、10代から20代までの若年層がその多くであると言われており、厚生労働省の調査では、中高生のネット依存症の人は52万人ほどにのぼるとも言われています。また、全体では421万人程度いると推計されています。

このような若年層がネット依存になってしまう原因としては、リアルの(現実の)人間関係のトラブルやストレスからなってしまう場合が多いと言われいます。

学業が優勝だった子が何かつまずいてネット依存になってしまったり、いじめの結果ネット依存になってしまうこともあるようです。

また、オンラインゲームによるネット依存の場合、ゲームによる勝ったという感覚は脳内の報酬に関わるドーパミンを刺激して、薬物依存と同様の状態を引き起こし、辞められなくなってしまうこともあります。

ネット依存症のチェックテスト!?

ここまで読んで頂いて、自分もネット依存症の予備軍かもしれない、家族がネット依存症かもと不安を感じた方にネット依存症のチャックテストを用意したみましたので、確認してください。

以下の10個の質問に最近のあなたの状態を想像しながら、あてはまるか、あてはまらないかと考えて、あてはまるの個数を数えてみて下さい。

ネット依存症チャックテスト

①気が付くと思っていたよりも長くネットをやっていることがある

②ネット中にそろそろやめようと思ってもやめられなかったことある

③誰かと過ごしたりするよりもネットを選ぶことがある

④やるべきことがあっても先にネットをしてしまうことがある

⑤ネットのために仕事や勉強の能率や成果が低下したことがある

⑥ネットで新しい仲間を積極的に作ろうとしている

⑦ネットをしていると日々の心配やストレスを忘れられることがある

⑧ネットをしている時に邪魔をされると、イライラしたり、怒ったりすることがある

⑨もしもネットがなかったら、生活は退屈だろうし、やっていけないと思う

⑩普段の生活でもネットのことばかり考えていることがある

皆さんは当てはまるの数を数えていただけたでしょうか。5点以上当てはまるがあった場合はネット依存症の疑いありという可能性があります。

今回の結果から、ネット依存症の疑いがありとなった人は、ネット以外でストレス発散をしたり、ネットをしない日を意識して設けたり、必要に応じて専門家に相談してみるなど、何らかの対応を取った方が良いかもしれません。

ネット依存症への実際の道!?

次にネット依存症になってしまった実際のお話を一つご紹介しておきたいと思います。

男性のAさんは、高校1年生でした。公立の進学校に進学して周りの高いレベルにどうにか一学期は頑張ってついていっていました。

夏休みに入り、時間ができたこともあり、スマホゲームを始めました。始めのうちは勉強の合間にやっていたのですが、次第にスマホゲームにのめり込んでいき、夜遅くまでやっていることが増えていきました。

2学期に入り学校が始まったものの、スマホゲームを夜まで続ける習慣は変えられずに、次第に学校へ行くために朝起きることもできなくなり、学校へ行っても隙をみてはスマホゲームするようになりました。

スマホゲームでより強い武器を手に入れるために親のクレジットカードをこっそり使い多額の課金を起こっていることがバレて、相談機関につながったという話です。

架空のケースとしてご紹介させて頂いていますが、実際にカウンセリングに場に家族現ることの多い話の例になっています。

大体は子どもの場合は学業不振、不登校、金銭の多額使用などによって家族がわかり、それを相談しにやってくるということが多くあります。

ネット依存症のカウンセリングなど治療!?

では、そんなネット依存症というものはどのようにして治療していくのでしょうか。

①スマホアプリで管理

あまり重篤ではないネット依存の場合は、例えばネットの使用時間が分かるようなスマホアプリの利用も有効でしょう。

上手くコントロールできたら何かご褒美がもらえるなどというようなアプリもあるようです。

自己コントロール力を増させていったり、ネット以外の楽しい時間を見つけていくというのは有効な方法でしょう。

②認知行動療法

ネットをやりすぎる結果どのような事態が起きるのか、その後に起こる事態がどのようになるのかという正しい認知を得るという方法です。

ネットに依存して、その結果様々なものを犠牲にしているということを認知して、適切な行動を獲得してもらう方法として認知行動療法という方法が有効だとされています。

単純にどれくらい自分はネットしているのかの記録付けるだけでも正しい認知が得られると言われています。

③自助グループ・デイケア

ネット依存症者同士が集まる事で、ネット依存や自身の状態について話すことによって、ネット依存から立ち直ったり、新たなリアルなコミュニティを獲得していくという方法です。

依存症には、ゴールはなくネット依存にまたなる可能性は誰でも持っているため、同じ体験を持った人と一緒に戦っていったり、気持ちを共有したり、現実世界を充実していきます。

現実世界が面白くないがためにネットの世界に入り浸っていた人が、このような自助グループに参加することによって、現実世界が楽しくなり回復していくことも多くあります。

④家族療法

依存症を一人で治していくのはとても難しいことで、家族なり周囲の協力というのは不可欠なものになっていきます。

そんな家族と協力して、時には家族構造やネット依存に走ってしまうシステム変容していき治療していくというのが家族療法です。

こんなように家族の力を借りて、家族と共に戦っていくというのが大切な依存症を専門家と一緒に治療をしていきます。

⑤入院治療

病院に入院することでネット環境から強制的に距離を取り、生活を整えていくという方法もあります。

また、入院中に医師や看護師、栄養士、心理士、作業療法士などによる心理教育と呼ばれる依存や健康に関するレクチャーを受けていったりします。

しかし、本人の反発感が大きかったり、ネット依存で受け入れてくれる病院も多くはなく、よほど心身に危険の及ぶ事態ではないと行わないことが多いかもしれません。

ネット依存症の原因とチェックテスト|治療法についてのまとめ

今回は、埼玉県さいたま市でカウンセリングを行う臨床心理士・公認心理師の筆者が、ネット依存症について、その症状と原因、チェックテストをご紹介した上で、実際に症状とカウンセリングを含めた治療法についてお話いたしました。

ネット依存症は、人間関係のトラブルや勉強や仕事からのストレスなど、何かのちょっとしてきっかけで誰しもなる可能性のあるものです。

もしも、あなたの周りにネットをやめられなくなっている人や、あなた自身ネット依存症の予備軍の可能性があるという方は、ネットのやりすぎにならないようにネット以外のストレス解消や趣味を見つけてみて下さい。

しかし、それでもやはり一人の力で長時間のネットを辞められないという方は、一度当相談室も含めて、専門家の話を聞いてもらった方が良いかもしれません。今回の記事が皆さんのネット依存の理解の助けになれば幸いです。

今回のまとめに関する感想や質問はコメント欄までお願いします。また、ネット依存症に限らずに当カウンセリングオフィスでの相談をご希望の方は、以下のお申込みページよりお進み下さい。

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