未来語りの心理学(アンティシペーションダイアローグ)
皆さんこんにちは。
木曜日の夜をいかがお過ごしでしょうか。
コロナウイルスで混乱していると、これからの未来のことへ不安を覚えている人も多いのではないでしょうか。
未来にどんなことが起こるか、こんなことが起こるかもしれない、あんなことが起こるかもしれないと様々考えてしまいます。
今日は、そんな未来語りに関する心理学についてのお話です。
昨今話題になっている、心理療法として、アンティシペーションダイアローグ(未来語りのダイアローグ)というものがあります。
これはどういうものかというと、未来、多くは1年後の未来について語るというものです。
何か問題や症状について悩まされている今ではなく、それらが、解決した未来を想像します。
今だと、例えば、コロナウイルスの問題がすっかり解決した未来を想像します。
未来を描き出す質問
未来について以下の3つの質問を投げかけます。
①「一年がたち、ものごとがすこぶる順調です。あなたにとってそれはどんな様子ですか? 何が嬉しいですか?」
②「あなたが何をしたから、その嬉しい事が起こったのでしょうか? 誰があなたを助けてくれましたか? どのようにですか?」
③「一年前、あなたは何を心配していましたか。あなたの心配事を和らげたのは、何ですか?」
この3つの質問について考えていきます。
まず、解決した状態を想像するということがとても重要になります。
問題のさなかにいると、なかなか解決した状態と言うのは想像しにくかったりします。
今だと、なかなかコロナウイルス問題がなくなった状態というのを想像するのは難しいかもしれません。
解決の状況を十分に想像してから、そこから①から③の質問に答えていきます。
コロナウイルスの事例で実践
コロナウイルス問題で①から③に沿って考えていきたいと思います。
①コロナウイルス問題が落ち着いて、無事にオリンピックも開かれて、みんなハッピーな状態です。
②コロナウイルスにかからないようにみんながマスクをしたり、咳エチケットをしたり、手洗いうがいを徹底したり、時差通勤をしたり、休校措置をしたり、なるべく外に出歩かなかったのがよかった。
③コロナウイルスの蔓延の心配をやわらげてくれたのは、近くにいる人と気持ちを共有したり、正確な情報を手に入れることでした。
このような流れで考えていきます。
本来は、問題を取り巻く関係者数人でこのような質問に考えていきます。
すると、今の何か問題や症状について悩まされている心配事が整理されて、その解決のためのヒントや、動いていく方向が見えてくるのです。
今回のコロナウイルスも落ち着いていく未来が見えたのではないでしょうか。
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1年後の自分たちから、解決のヒントや、これから動いていく方向を確認してみたい方は、1年後を考えてみて、そこから解決への糸口を見つけてみてはどうでしょうか。