家族ライフサイクルという家族の段階ごとに変わる家族の課題を臨床心理士が解説

家族の段階ごとに変わる家族ライフサイクルとは!?

皆さん、こんにちは。

突然ですが、皆さんの家族はどんな形ですか?親と離れて暮らしている、子供と一緒に暮らしている、子供と離れて暮らしているなど様々あるでしょう。

家族の形というのは、その時々でかわります。親から離れて一人暮らしをする段階から、誰かと結婚して子供を持つ段階、その子供が巣立っていく段階など、様々な家族段階があります。

今回は、埼玉県さいたま市緑区のJR武蔵野線東浦和駅徒歩1分でカウンセリングを行う臨床心理士・公認心理師の筆者が、そんな家族の段階ごとに存在する家族の課題について、家族ライフサイクルという考えから皆さんにご紹介していきたいと思います。

家族ライフサイクルとは!?

まず始めに皆さんに家族のライフサイクルについてどのようなものかについて、ご紹介していきたいと思います。

皆さんは、エリクソンの個人の発達段階(ライフサイクル)ごとの課題というのをご存知でしょうか。エリクソンは人生を以下の8つの段階に分けました。

時期 心理的課題 危機
幼児期(0歳~1歳) 信頼 不信
幼児期初期(1歳~3歳) 自律性 恥と疑惑
幼児期後期(3歳~6歳) 積極性 罪悪感
学童期(6歳~13歳) 勤勉性 劣等感
青年期(13歳~22歳) 自我同一性 自我同一性拡散
成人期(22歳~40歳) 親密性 孤立
壮年期(40歳~65歳) 生殖性 停滞
老年期(65歳~) 統合性 絶望

このように8つの段階でそれぞれの年齢ごとの課題と危機についてまとめたのが、エリクソンの個人のライフサイクル論と呼ばれるものです。以前、エリクソンのライフサイクルに関してはまとめてものがありますので、詳しく知りたい方はそちらをご覧ください。

心の専門家である臨床心理士・公認心理師である筆者が、エリクソンの8つの発達段階ごとに直面するライフサイクル論についてご紹介したいと思います。あなたの年齢で抱える課題はもしかすると他のみんなが抱える発達課題かもしれません。

実は、このようなライフサイクルは家族においてもある言われており、それが今回ご紹介する家族ライフサイクルです。

家族ライフサイクルとは、カップルが夫婦になり、夫婦に子どもができて、子どもが小学生になり少し親の手から離れ、子どもが思春期になり、やがて親元を巣立っていき、親は老後の生活をしていくという、段階ごとに家族を分けて、家族の構造を理解していこうとするものです。

家族ライフサイクル論は、カーターとマクゴルドリックによって、6つの段階に分類されたものがあります。今回はそれをより発展させた平木典子先生による7つ段階に分類された家族ライフサイクルについて、ご紹介していきたいと思います。自分の家族の段階はどの辺かなというのを考えながら見てもらえたらと思います。

家族ライフサイクルごとの課題

それでは、平木先生の家族ライフサイクルについてご紹介していきたいと思います。この家族ライフサイクルはカップルから子どもができるというものが前提として、作られているため、多様化する現代の家族関係とは少し違うところもあるかもしれませんが、参考にはなる視点でしょう。家族ライフサイクルは以下の7つの段階に分けられます。

①家からの巣立ち(独身の若い成人期)の段階

②結婚による両家族の結合(新婚期・家族の成立期)の段階

③子ども出生から末子から小学校入学までの時期の段階

④子どもが小学校に通う時期の段階

⑤思春期・青年期の子どもがいる時期の段階

⑥子どもの巣立ちとそれに続く時期の段階

⑦老年期の家族の時期の段階

①家からの巣立ち(独身の若い成人期)の段階

元の自分の家族(原家族)から巣立っていき、一人暮らしをするような段階のことです。

(家族システムの発達課題) 原家族からの自己分化

現代はこの家族からの巣立ちの段階は長いと言われています。つまり、一人暮らしの状態が長く、親と未婚の子という状態が長いと言われています。

この時期の発達課題は、元も家族からの自分というものを分けていくことです。元の家族の親は子どもを家族の一部から分かれていくのを受け入れていく段階でもあります。

②結婚による両家族の結合(新婚期・家族の成立期)の段階

新たな自分の家族を持ち、両方の家族が結びついていた新たな家族の形になっていくという段階のことです。

(家族システムの発達課題)家族システムの形成 実家の親との付き合い 子どもを持つ決心

もしかすると正式に結婚してというよりもカップルで同棲生活をするという方も今は多いかもしれませんが、そのような場合であっても新たな2人の関係と、お互いの実家との関係という部分が出てくるでしょう。

この時期の課題は、2人でどんな家族の形を形成するか、今まで互いに別の生活を送って来たもの同士が今までの生活に折り合いをつけながら生活していくというのがまずは大きな課題になります。次にお互いの実家とどのような関係を作っていくのが、同居するのか、別居するのか、別居するならどの位置に自分たちは済むのかという部分も課題になっていきます。また、お互いに子どもを持つかどうかというのもこの時期の課題と言えるでしょう。

③子ども出生から末子から小学校入学までの時期の段階

自分たちに子どもが生まれてからその子どもが小学校入学までの段階のことです。

(家族システムの発達課題)親役割への適応 養育のためのシステム作り 実家との新しい関係の確立

もしかすると夫婦にとっては子どもに一番手がかかり大変な時期と言えるかもしれませんが、自分たちの親も若く手伝ってもらえることも多い時期かもしれません。

この時期の課題は、子どもができたことによる親役割というものの始まり、その子どもをどのように育てていくのかというシステムを作っていくことが課題です。妻がどのくらい子どもをみるのか、夫がどのくらい子どもをみるのか、そこのお互いの両親が登場して新しい関係を作っていく必要が出てくるかもしれません。

④子どもが小学校に通う時期の段階

子どもが少し親元から離れて、就学して小学校に通うようになる段階のことです。

(家族システムの発達課題)親役割の変化への適応 子どもを包んだシステムの再調整 成員の個性化

子どもが手がかからなくなって、仕事を始める人や、今までは子どもが小さく手がかかっていたが、少し手がかからなくなり親の自由時間が増えるかもしれません。

この時期の課題は、今まで子どもとべったりだった親と子という関係からの変化と、子どもが小学校に上がることによって様々な小学校の先生や、習い事の先生、地域の人など、関わる人が増えていく段階でもありそこが課題になってくる段階です。

⑤思春期・青年期の子どもがいる時期の段階

子どもが思春期や青年期、つまり、中学生や高校生へとなっていく段階のことです。

(家族システムの発達課題)柔軟な家族境界 中年期の課題達成 祖父母世代の世話

子どもが親の手からより離れていくようになりつつも、時には親役割が大切な時期で、自分たちも年齢的に仕事上で重要なポストになったり、自分たちの親の世話が必要になっていたりします。

この時期の課題としては、時に親として子どもをしつけつつも、時にはもう子どもも大きいと自由を認めていく必要があるところや、自分も中年期になり体力の限界を感じたり、自分の親世代が時には介護などの必要性が出てくるなど、家族を取り巻く環境が大きく変わる段階です。

⑥子どもの巣立ちとそれに続く時期の段階

子どもが大学生や社会人となり、自分の元から巣立っていくという段階のことです。

(家族システムの発達課題)夫婦システムの再編成 成人した子どもとの関係 祖父母世代の老化・死への対処

この時期が現代はなかなか訪れない家族も多いかもしれません。社会人になっても親元で暮らす子どもという人も多く居たりします。

この時期の課題としては、子どもが巣立っていき再び夫婦二人きりになるために、その関係を再構築する必要があったり、成人した子どものどのような距離感で接するのか、また自分の親の老化や死などをどのように受け入れていくかという段階だと言われています。

⑦老年期の家族の時期の段階

この時期は、自分の子どもにまた子ども(孫)ができて次の世代に中心的な役割をバトンタッチしていく段階です。

(家族システムの発達課題)第2世代に中心的な役割を譲る 老年の知恵と経験を包含

子ども世代の晩婚化や未婚などということが多い昨今では、もしかするとなかなかこのような次の世代に役割と譲るというのがすぐに行かない人もいるかもしれません。

この時期の課題としては、どのように自分たちの役割を次の世代に受け継いていくのかという部分と、まだ担える部分をどのように活用していくかという段階になります。

家族ライフサイクルのまとめ

今回は、埼玉県さいたま市緑区のJR武蔵野線東浦和駅徒歩1分でカウンセリングを行う臨床心理士・公認心理師の筆者が、世間ではまだなかなか知られていない、家族の段階ごとの課題というものをまとめご紹介いたしました。

皆さんはどの段階に当てはまり、自分の家族が抱える課題と照らし合わせてどうだったでしょうか。あくまでもそれぞれの課題は一つの目安ではありますので、実際の家族ごとに違った形があるものです。

しかし、このまとめから皆さんにわかって欲しいのは、家族ごとに抱える課題というのは、実はあなたの家族に限ったことではなく、どの家族にも当てはまる課題ということもあるというのがわかってもらえれば幸いです。

もしも、これらの家族の課題に家族だけで解決できないそんな事態が起きた時、専門家の力を借りるのも一つの手です。そのような場合には是非、当カウンセリングオフィスのカウンセリングをご利用してみて下さい。

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