絵を描くだけでわかるあなたの心理!?

 

皆さん、こんにちは。絵を描くだけであなたの心の状態がわかると言われたらやってみたいと思いませんか?

 

今回は、埼玉県さいたま市緑区のJR武蔵野線東浦和駅徒歩1分でカウンセリングを行う、心の専門家である臨床心理士・公認心理師である筆者が、絵からわかるその人の心理というものについて皆さんにご紹介したいと思います。

 

絵を描く行為には、実は自分の意識の下にある無意識が投影されてきているといわれており、心理学でも絵からその人の心の状態を把握するのに長く使われてきました。

今回は、絵を描くだけでわかる簡単な心理についてお話していきたいと思います。皆さんは最近絵を描いているでしょうか。久しぶりに絵を描いてみて自分の心の状態を把握してみるのはどうでしょうか。

 

絵を描く心理テスト

 

それでは、絵を描く心理テストについて皆さんにご紹介していきたいと思います。先にも書きましたが、絵を描くことには、その人の無意識が投映されていると心理学では見ていきます。そんな絵の特徴からわかる無意識の状態にも言及しながら、お話していきたいと思います。

 

①バウムテスト

 

一番始めにご紹介するのは、バウムテスト(過去のまとめページリンク)と呼ばれるものです。一番有名なものかもしれません。バウムテストは心理学者のコッホによって開発された心理テストです。どのようなテストというと、その名の通り一本の実のなる木を描いてもらうというものです。

(準備)

A4の紙、鉛筆、消しゴム

 

(実施)

「一本の実のなる木を描いて下さい」という教示を元に自由に気の絵を描くというもの。

 

(解釈)

実は描いた絵の様々な部分からその人の心の状態を見ていきます。全体的な木のバランスや、根、幹、樹幹、葉の4つの要素から読み取っていきます。

 

木のバランス

大きな木は積極性を表していき、小さな木は引っ込み思案な印象を持ちます。用紙の真ん中であれば情緒の安定性を示していると言われています。また、本当の自分や近しい人との人間関係を表していると言われています。

 

根は現在のその人の生命力を表していると言われています。力強い根は高いエネルギー状態を、弱々しい根は弱いエネルギー状態を表していると言われています。

 

幹は本来持っているその人の生命力を表していると言われています。幹が太ければ元気が良い状態を表しており、幹が細ければ疲れている状態と言われています。

 

葉はその人の気分や感情を表していると言われています。はっきりした葉はその人の社交性を示していたり、葉が小さい場合はその人の内向性を表していると言われています。

 

②人物画テスト(グットイナフ人物画テスト)

 

次に紹介するのは、人物画テストです。グットイナフによって開発された一人の人の全身像を描くテストです。バウムテストはどちらかというと、無意識の自己像を表現すると言われているのに対して、人物画テストは意識的な自己像を表現すると言われています。グットイナフ人物画テストは、50項目による評価によって子どもの知能指数(IQ)を算出することもできるものです。

(準備)

紙、鉛筆、消しゴム

 

(実施)

「一人の人の全身像を描いて下さい。頭から足の先までの全身像を描いて下さい。」という教示の元に自由に人物像を描くというものです。

 

(解釈)

用紙のどこにどのくらいの大きさの絵を描いたのかなどからその人の心の状態を見ていき、顔や身体、服はどのように描いたのかということの評価することで知能指数を判定していきます。例えば、自信がないと人物像は小さくなってしまったりというようにみることができます。

 

③HTPテスト(家・木・人テスト)

 

HTPテストとは、それぞれの頭文字をとったもので、家(Honse)・木(Tree)・人(Person)を描いてもらうというテストです。HTPテストはバックによって開発されたものです。3種類の対象を描いてもらうことによって、その人を対面的に見るというものです。

(準備)

紙、鉛筆、消しゴム

 

(実施)

「できるだけ上手に家の絵を描いてください。どのような家を描いても結構ですが、精一杯描いてください。何度消してもかまいません。時間もとくに制限しません」と教示して描いてもらい、次に木、人の順番で描いてもらいます。

 

(解釈)

家と木と人についてそれぞれについて多面的にその人を見ていきます。また、知能指数も算出することもできます。家はその人の家庭状況の認知や感情、木はその人の無意識の自己像、人は現在の自己像や理想の自己像がわかると言われています。

 

動的家族画テスト(KFD)

 

動的家族画テストとは、バーンズとカウフマンによって考案されたテストです。固定的な絵ではなく、家族が何かしているところを描いてもらうというものです。その人の家族間の状態がどのようなものなのかというのがわかると言われています。

(準備)

紙、鉛筆、消しゴム

 

(実施)

「家族みんなが何かしているところを描いてみて下さい」という教示の元、自由に家族が何かしているところ描いていくというものです。

 

(解釈)

絵の解釈は、人物像の特徴、行為、描画の様式、象徴の4項目から行っていきます。家族がどんなことをしているのか(母親は家事、父親は仕事など)、家族同士の距離感(母親と妹が近く、父親と自分が近い)などを見るだけでも、その人のもつ家族のイメージというのが分かったりします。

 

風景構成法

 

風景構成法とは、中井久夫先生によって考案された指示された通りに風景を描いていくというものです。山や川、家、人を含めた風景を描いていくことによってその人の現実構成力などを見ていくものです。

(準備)

紙、サインペン、クレヨン

 

(実施)

カウンセラーが紙に枠を描いてから始めます。「川→山→田→道→家→木→人→花→動物→石→足りないもの」の順番にサインペンで描いていってもらいます。その後、クレヨンで色を塗ります。

 

(解釈)

全体の風景構成の様子、季節や時間帯、人は何をしているのかという質問をして絵の状況を把握していきます。タッチや筆圧、色の塗ぐらいなどからその人の心の状態や現実の統合能力を見ていきます。

 

絵を描く心理テストのまとめ

 

今回は、埼玉県さいたま市緑区の東浦和でほんだカウンセリングオフィスを営む、心の専門家である臨床心理士・公認心理師である筆者が、実際に使われている、絵を描く心理テストとして比較的有名な5つのものを皆さんにご紹介いたしました。

 

①バウムテスト

②人物画テスト

③HTPテスト

④動的家族画テスト

⑤風景構成法

 

今回ご紹介した方法以外にも実は絵を描く心理テストは数多くあります。また、絵を描くことはテストという側面以外にも、描画療法と呼ばれるように心を癒す心理療法の効果もあるといわれています。

 

今回ご紹介した描画テストに関して質問や、実際に専門家の元でやってみたいという方や、描いた絵を解釈をお願いしたいという方は、是非当カウンセリングオフィスにご相談下さい。

 

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