臨床心理士が日本一わかりやすく解説する本当に怖いアルコール依存症!?

臨床心理士が解説する本当に怖いアルコール依存症

皆さん、こんにちは。

今回は、依存症の中でも特に患者数が多いと言われているアルコール依存症について解説したいと思います。

始めは、ちょっとアルコール好きだったのが、いつの間にそんなアルコールなしではやっていけなくなってしまうという本当に怖いアルコール依存症について、臨床心理士・公認心理師である筆者がご紹介いたします。

途中にチェックリストもありますので、自分はもしかしたらアルコール依存症予備軍と気になる方はそちらで簡易チェックしてみて下さい。

そもそもアルコール依存症とは!?

まずはアルコール依存症にという心の病についてどのような状態なのか見ていきたいと思います。

アルコール依存症とは、アルコールの飲む量、飲むタイミング、飲む状況を自分でコントロールできなくなってしまう状態のことです。家族や仕事、趣味などよりもアルコールを飲むことを優先してしまう状態が続いてしまう状態です。

自分ではコントロール出来ているつもりでもいつの間にアルコールなしではやっていけなくなっているというのがアルコール依存症の怖いところです。いつでもやめられると思っていてアルコールを飲んでいると、コントロールができなくなっているということが起こるのです。

それには、アルコールには習慣性があり、継続するうちにやめられなくなってしまうという性質があることと、アルコールは麻薬のように脳をマヒさせるため、辛いことや嫌な出来事を一時的にでも忘れられるという特徴があるためといわれています。

アルコール依存症になる原因は!?

原因としては様々な要因があると言われていますが、以下の5つのが危険因子として挙げられています。

①男性の方が女性よりも短期間でなりやすい

男女や年齢に関係なく起こる病気ではありますが、以前から中年の男性の患者が多いということが知られています。

②未成年から飲酒をするとアルコール依存症の可能性は高い

アルコールを飲む時期が早いほどアルコール依存症になる可能性が高いということが知られています。

③遺伝要因や家庭環境が可能性を高くする

依存症の50%程度は遺伝と言われており、また、アルコール依存症の親を持った環境で十分に養育されなかった子どもは、その可能性が高くなると言われています。

④周囲の環境や地域の文化が影響を与える

育った環境や文化として、アルコールに対して開けた明るい状態であったり、近くにアルコールがある状態は、アルコール依存症可能性を高めると言われています。

⑤他の心の病がアルコール依存症の危険を高める

うつ病や適応障害、不安障害、注意欠如多動性障害などの病気がアルコール依存症の危険を高めると言われています。

アルコール依存症のチェックテスト!?

ここまで読んで頂いて、自分もアルコール依存症の予備軍かもしれないと不安を感じた方にアルコール依存症のチャックテストを用意したみましたので、確認してください。

毎日、飲酒する習慣があるという人は、すでにアルコール依存症の予備軍の可能性があります。最近6カ月を振り返って、当てはまるものの点数を足していってみて下さい。

①食事を一日3回、きちんととっていない。

②糖尿病、肝臓病、心臓病と診断されてその治療を受けたことがある。

③アルコールを飲まないと寝付けないことが多い。

④二日酔いで仕事や大事な約束をすっぽかしたことがある。

⑤アルコールをやめる必要性を感じたことがある。

⑥アルコールを飲まなければいい人だと良く言われることがある。

⑦家族や親しい人に隠すようにアルコールを飲むことがある。

⑧アルコールが切れた時に汗が出たり、手が震えたり、イライラしたり苦しいことがある。

⑨朝や昼にアルコールを飲んだ経験が何度かある。

⑩飲まない方が良い生活を送れそうだと思うことがある。

※久里浜式アルコール依存症スクリーニングテストを参考

皆さん、点数を足してもらえたでしょうか。

0点…正常、1~3点…要注意、4点以上…アルコール依存症の疑いあり

このような形で結果を見ていただき、アルコール依存症の疑いがありとなった人は、アルコール以外でストレス発散をしたり、休刊日を設けたり、朝昼の飲酒をしない、専門家に相談してみるなど、早急に何らかの対応を取った方が良いかもしれません。

アルコール依存症への実際の道!?

次にアルコール依存症になってしまった実際のお話を一つご紹介しておきたいと思います。

営業マンをしている男性のAさんは、あまり口が上手な方ではなく、営業という仕事に負担感や不安を感じていました。時には前日寝れないことも。

ある時に、朝お酒を口して営業に行ったことがありました。すると、普段は上手に話せないことが多い中、その日は上手に話せて見事契約取ることができたのです。

それ以降、朝少しだけお酒を口にしていく事が増えていき、そんなお酒の量も増えていきました。最終的には家族や会社にばれないように強いお酒を朝飲んでからではないと、外に出るのも難しい状況になってしまいました。

この後、ろれつが回らないほどになってしまい会社を首になってしまい、それを機に病院へつながり、現在はアルコール依存症治療として、自助団体に入っているというAさんです。

多少、内容としてはアレンジしていますが、これは実際のアルコール依存症の患者さんのエピソードです。始めは、少しの量からはじまり、いつでも辞められる思っていたら、いつしかやめられなくなってしまうのです。

アルコール依存症の治療!?

最後にアルコール依存症の治療について見ていきたいと思います。

①薬物療法

薬物療法には主に2つのパターンで用いられます。一つは、不眠や不安に対してその症状を軽減するような薬を飲みます。もう一つは、断酒を維持するために抗酒薬という薬剤を飲むというものです。

先の例のように不安や不眠への対処としてアルコールへ走る方も多いため、そこを軽減するために薬を飲みます。

次に抗酒薬という、飲酒すると気持ち悪くなるという状態を作る薬で飲酒行動を抑えるということです。しかし、中には飲むことをやめてしまう人も多く居る場合もあります。

②認知行動療法

先の例のようにアルコールを飲むことによって、うまくいったという間違った認知がアルコールへ走らせる場合も多くあります。

そのような間違った認知を訂正して、正しい行動を獲得してもらう方法として認知行動療法という方法が有効だとされています。

③自助グループ(断酒会・AA)

アルコール依存症者が集まる事で、二度とアルコールに走らないようにという自助グループに参加するという方も多くいらっしゃいます。

依存症には、ゴールはなく再び飲んでしまうとまた依存が始まってしまうことも多いため、同じ体験を持った人と一緒に戦っていきます。

④家族療法

依存症を一人で治していくのはとても難しいことで、家族なり周囲の協力というのは不可欠なものになっていきます。

そんな家族と協力して、時には家族構造やアルコールに走ってしまうシステム変容していき治療していくというのが家族療法です。

今回ご紹介した治療法以外にも久里浜医療センターでは、アルコール依存症への治療としての独自のプログラムを実施していたりします。

アルコール依存症のまとめ

アルコール依存症は、人間関係のトラブルや仕事からのストレスなど、何かのちょっとしてきっかけで誰しもなる可能性のある心の病です。

もしもあなたの周りにアルコールをやめられなくなっている人や、あなた自身アルコール依存症の予備軍の可能性があるという方は、アルコールに走らない方法での不安やストレスの解消を試みて下さい。

しかし、それでもやはりアルコールの力が必要で辞められないという方は、一度専門家の話を聞いてもらった方が良いかもしれません。

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