頼み事や交渉に役立つ社会心理学のテクニック①
皆さん、こんにちは。
本日は頼み事や交渉に役立つ社会心理学のテクニックについてご紹介したいと思います。
同僚や部下、上司、取引先、クライアントなどに何か承諾した欲しい時など、ビジネスの場はもちろんですが、それ以外にも家族や友人との何か約束を取り付ける際など、日常場面にも使えるかもしれない方法を集めてみました。
今日と明日の2日間で、社会心理学のテクニックについて8つご紹介したいと思います。
①フット・イン・ザ・ドア(小さな要求から大きな要求へ)
フット・イン・ザ・ドアとは、小さな要求から大きな要求へ発展させるという方法です。
人は、はじめに小さな要求に応じてしまうと、そのあとの要求についても断りにくくなってしまうものです。
例えば、子どもが30円のお菓子を欲しいと言って親が承諾した後、やっぱりそれはやめて50円のお菓子が欲しいと言って来たら、一度、承諾したので、次も承諾してしまかもしれません。
例えば、部下に資料を10部コピーをお願いした後に、もう30部お願いというと、これも一度承諾してしまったので、次も承諾してしまうかもしれません。
このように始めに小さな要求を出して、そのあとに少し大きな要求を出して、承諾を取っていくというものです。
上手く使うと、良いのですがあまりに大きな要求になってしまうと拒絶される可能性があります。
②ドア・イン・ザ・フェイス(大きな要求から小さな要求へ)
ドア・イン・ザ・フェイスとは、大きな要求から小さな本当に叶えたい要求をするという方法です。
大きな要求を言われた後に小さな要求を言われると、何度も断るのも悪いと感じ、小さい要求ならばいいかと叶えてしまうものです。
例えば、子どもに親が100万円貸して欲しいと言われて、断った後に、それなら5万円貸して欲しいと言われたら、貸してしまうかもしれません。
例えば、上司に会議の資料を2日で用意しろと言われて、断った後に、それなら1週間ではどうだうと言われたら、少し無理でもやってしまうかもしれません。
現実不可能なお願いを先にすることで、その後の真のお願いが通りやすくなったり、少し無理でもさっきのよりはマシかと考えたりするものです。
あまり小さな要求への落差がないと難しいとはねのけられてしまうので注意が必要です。
③ロー・ボール・テクニカル(最初に好条件を承諾してもらう)
ロー・ボール・テクニカルとは、最初に好条件にOKを出してもらってから、不利な条件を付け加えるという方法です。
不利な条件があることがわかっても、一度OKを出したので、たいていの場合は断りづらくなります。
例えば、要らなくなったからこのゲーム機を買って欲しいと言って承諾してもらった後に、実は接続コードが壊れていて、新しいのを買わないとダメと後から不利な条件を出しても、買い取ってくれるかもしれません。
例えば、このプロジェクトのプロジェクトリーダーをお願いして承諾した後に、実は予算があまり取れないプロジェクトだからと不利な条件を付けくわえても、一度承諾したので、断らないかもしれません。
このように一度承諾を取りつけてから、マイナスな点を付けくわえるというのです。
しかし、あまりこの方法をたようしていると信頼されなくなる可能性があるので注意が必要です。
④クライマックス法(最後に結論を出す)or アンチ・クライマックス法(先に結論を出す)
クライマックス法とは、相手を説得したり、説明をするときに、最後に結論を述べるという方法です。
データや資料を見せて、相手が興味を持った最後の段階で結論を出すというものです。
例えば、テレビショッピングで機能の説明を十分にして、実演をした後に、値段を見せるというのもこのクライマックス法を使っていると言えます
アンチ・クライマックス法とは、先ほどとは逆に先に結論を出すという方法です。
相手が内容に興味を持っていない場合に先結論を出すというものです。
例えば、テレビショッピングで先に驚きの値段を見せた後に、機能について説明をするという方法が、アンチ・クライマックス法を使っていると言えます。
社会心理学のテクニックのまとめ
今回ご紹介した頼み事や交渉に役立つ社会心理学のテクニックは、比較的有名なものを集めてみました。
ご存知という方も多かったかもしれませんが、明日はあまり知られていない社会心理学のテクニックを残り4つご紹介したいと思います。
よろしければ、明日もご覧になって、頼み事や交渉のテクニックを会得してみて下さい。