心理学の力で体をリラックスさせる方法?
皆さん、こんにちは。
日曜日の夜をいかがお過ごしでしょうか。
本来ならば、GWの最中で帰省されたり、旅行に行く予定だった方も居るかもしれませんが、コロナウイルスの影響で家で過ごしていることでしょうか。
学校の休校や在宅ワークの推奨で長く家で過ごしている方も多いかもしれません。
今回はそんな皆さんに、心理学でのリラックス法をご紹介したいと思います。
リラックス法というのは心理学の中でも長く研究をされていました。
人は、不思議なものでリラックスしようとしてもなかなか意図してリラックスすることはできないもので、逆に変なところに力が入っていったりするのです。
リラックスに関して、成瀬悟策先生という昨年亡くなられた心理療法家のこんな話があります。
成瀬悟策先生のクライエントへのリラックス法
成瀬悟策先生の元に動作法という心理療法を受けたいというクライエントがやってきました。
そのクライエントは、動作法をやるときに体ががちがちに硬くなってしまい、うまくできないということを言いました。
すると成瀬悟策先生は、動作法を施しながら、「それならばもっともっと肩に力を入れてみて下さい」と指示を与えました。
クライエントは驚きました。今までのカウンセラーは力を抜くように努力しなさいとはいうものの、力を入れなさいとは言いませんでした。
クライエントは言われた通りに肩に力を入れていきました。
すると成瀬悟策先生は「もっともっと力を入れなさい」と指示をしました。
クライエントは言われるがまま、もっと肩に力を込めていきました。
しばらくして、成瀬悟策先生が「はい。お疲れ様、もういいですよ」と声を掛けました。
クライエントはこれでもかというくらい力を入れていたものですから、ふっと肩の力が抜けました。
そこで成瀬悟策先生が「はい。肩の力も上手に抜けましたね」と返して、その人はうまく力を抜く感覚がわかるようになったと言います。
こんな成瀬悟策先生のエピソードと似たようなリラックス法として、段階的筋弛緩法という方法があります。
段階的筋弛緩法とは
リラックスするということは、筋肉の緊張や神経の興奮と対極にある状態ということができます。
段階的筋弛緩法とは、意図的に自分の体の一部を緊張させて、それから緊張をするのもやめて、緊張がほぐれていく様子を、どんなふうに筋肉が弛緩していくかに意識を集中してもらうというものです。
まずは、足から緊張させて、次に腹筋で試して、胸、腕、肩、そして首や額と徐々に上に上がっていきます。
何度かやっているうちに、筋緊張に伴う感情がすっかり緩んでいく感情へと変化していく感覚がつかめるようになります。
このようにあえて、筋肉を緊張させてから抜くということでリラックスをより味わうことができる方法です。
実際にやってもらうと、確かに肩や首の疲れが取れるような感覚があるため、おすすめの方法です。
力を入れるリラックス法のまとめ
今回は、心理療法のエピソードと実際のリラックス法から、あえて力を入れてから抜くというリラックス法を皆さんにご紹介しました。
リラックスしたいと思っている時は、人は何かでいっぱいいっぱいになっている時だったりします。
そんないっぱいいっぱいの時には肩や体に力が入って当然の状態なのです。
そんな時に無理やり力を抜くのではなく、あえて力を加えてから抜くというのとても有効な方法ではないでしょうか。
あえて力を入れるというリラックス法は、自身の方法として持っておくこともいいですし、誰か周りでいっぱいいっぱいの人にちょっとしたアドバイスとして、かけてあげるのも有効かもしれませんね。