あまり知られていない世界で一番うまいカウンセラー

 

皆さん、こんにちは。

 

突然ですが皆さん、ミルトンエリクソンというカウンセラーを知っているでしょうか?恐らく聞いたこともないという方が多いと思います。しかし、実はミルトンエリクソンは世界で一番上手いのではないかと言われているカウンセラーです。

 

今回は、そんなカウンセリングが世界で一番うまいと言われたカウンセラーについて皆さんにお話したいと思います。どうしても上手いと言われていたのかそんな秘密がわかり、皆さんもカウンセラー選びに参考になるかもしれないお話になっています。

 

今回は20世紀最大のカウンセラーと言われた人物のミルトンエリクソンという人を心の専門家である臨床心理士・公認心理師である筆者がお話していきたいと思います。

 

20世紀最大のカウンセラーのミルトンエリクソンとは

 

皆さん、20世紀一番上手いカウンセラーと言ったら誰を思いうかげるでしょうか?フロイト!?ユング!?アドラー!?など有名なカウンセラーは様々いますが、どれも今回ご紹介したいカウンセラーはその3人ではありません。

 

今回ご紹介する20世紀最大のカウンセラーは、アメリカのミルトンエリクソンという人です。ご存じの方の方が少ないと思いますので、どのような人なのかというをお話したいと思います。

 

 

ミルトンエリクソンは、この写真のような人です。結構かっこいい感じのカウンセラーですよね。まずは彼がどのように育ってきたのかというのを見ていきたいと思います。そこに彼が上手いと言われる所以があります。

 

ミルトンエリクソンは、さまざまな障害に幼少期より悩まされていたといわれています。まずは今でいうところの学習障害です。彼は「m」と「3」の区別がつかなったと言われています。そのため、文章も読むのに苦労していたとのことでした。それ以外にも色覚の異常もあったと言われています。

 

また、大きな身体的な障害として、ポリオに悩まされました。ポリオの結果、17歳の時には、目以外の全身がマヒして動かなくなりました。動かない間、彼は家族をはじめとした様々なものを観察しました。その観察がその後のカウンセリングにも大きな影響を与えました。

 

このような彼の症状から、今あるものを使うという志向や、観察をもとに相手に合わせていくという方法などを様々な彼独自のカウンセリングの方法へと発展をさせていきました。

 

ミルトンエリクソンは、難病と呼ばれるケースであっても次々に完治させていき、その後家族療法や催眠療法、ブリーフセラピーなどの心理療法の発展に寄与も果たしました。

 

ミルトンエリクソンが行ったカウンセリング

 

ミルトンエリクソンのカウンセリングのうまさを皆さんにわかってもらうために、彼が行った有名なケースについていくつかご紹介してみたいと思います。これを聞くとなぜ彼が上手いカウンセラーと言われたのかというのが良くわかります。

 

ケース1、歯並びを気にして死にたいという女性

彼の元へ、鏡を見るたびに自分の歯並びが気になってしまって、そこから自分が何て見にくい顔だと落ち込み、そこから死にたくなってしまうという女性が訪れました。

 

今であったら、歯科矯正でも勧めたり、美容整形を勧めるところでしょうが、当時はそのようなものはまだありません。この女性に彼はどのようなアプローチをしたのでしょうか。

 

あなたが死ぬ前にやってもらいたいことがあると言い、職場の洗面所を見るたびに、そのすきっ歯の部分から水を飛ばす練習をしてくれないか。そして上手に飛ばせるようになったら私のところに見せに来て欲しいとお願いをしました。こんな奇抜なお願いをして、次の回、女性が来た時どのようになっていたでしょうか。

 

何と洗面所で水を上手に飛ばす姿を陰ながら見ていた職場の男性と水飛ばしをきっかけに付き合うことになり、素敵なパートナーができたことで、死にたいということもなくなり、無事に主訴が解消されて終了になりました。

 

これはユーティライゼーションという持ち合わせたものを使うといういろいろな障害を持ったエリクソンだからこそのカウンセリングと言えるでしょう。

 

ケース2、隙間から悪魔が入って来るという男性

男性は今でいう統合失調症を患っていました。部屋の隙間から悪魔が入って来ると、部屋の隙間にシーツを詰めていました。病院のスタッフはそのたびにやめさせようとしましたが、うまくいきませんでした。

 

今であったら、陽性症状が強いのでお薬をということになるのですが、当時はそのようなものはありません。そんな男性の元に呼ばれた彼はどんなアプローチをしたのでしょうか。

 

特に会話を交わすことなく、その男性と一緒に部屋の隙間を埋め始めたのでした。その男性の気づかないような隙間まで見つけて埋めていき、その男性と仲良くなっていきました。その後、私だけでは、隙間をすべて埋めることはできない、あなたを守ってもらうために病院のスタッフも協力を得ようと話は進み、安心できる病院スタッフの元でそのような奇異な行動はなくなりました。

 

これは今でいうところのジョイニングにあたるもので、どのような人であれ、相手のルールに合わせていくうまさは右に出る人はいないと言われています。

 

このようにミルトンエリクソンは、難しいと言われていたケースを次々に解決していきました。

 

ミルトンエリクソンは心理療法を行うに際して、「心因性であれ器質性であれ、問題は何らかのパターンを巡る。このパターンを崩すことが、最も効果的な治療手段となる。」と述べています。

 

確かに、ケース1では、鏡を見て死にたくなるパターンを、鏡を見たら水を飛ばすというパターンに変えています。ケース2でも、隙間を埋めたら皆にやめさせられるというパターンを、隙間を一緒に埋めるというパターンに変えていっていることがわかります。

 

世界で一番うまいカウンセラーミルトンエリクソンのまとめ

 

今回は、さいたま市東浦和にあるほんだカウンセリングオフィスを営む、心の専門家である臨床心理士・公認心理師の筆者が、20世紀において世界で一番うまいと言われたカウンセラーであるミルトンエリクソンを、彼の行ったカウンセリングと共にご紹介いたしました。

 

今回のミルトンエリクソンのカウンセリングから学んで欲しいことは、何か悪循環に陥ってるときは、そのパターンを観察して、その悪循環のパターンを断ち切る方法を見つけてもらえらえたらと思います。

 

今回のまとめに関する疑問や感想はコメント欄までお願いします。また、自分では悪循環から抜け出せないという方は是非、当カウンセリングオフィスのカウンセリングの申込みページまでお進みください。

 

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