高齢者の心理療法の回想法とは!?

 

皆さん、こんにちは。

 

今回は、埼玉県さいたま市緑区でカウンセリングを行う高齢者を対象とした心理療法である回想法というものをご紹介したいとおもいます。高齢者を対象にした心理療法というのは、今回ご紹介する回想法が最も有名な方法です。

 

身の回りにおじいちゃん、おばあちゃんなどの高齢者がいる方、また自身が高齢者という方が簡単に実践できる方法もまとめてありますので、最後までご覧ください。

 

回想法ってどんなカウンセリングの方法

 

初めて回想法(かいそうほう)という名前を聞かれる方も多いと思いますので、回想法とはどのようなカウンセリングの方法なのかというのかを、まずは見ていきたいと思います。

 

回想法とは、アメリカの精神科医のバトラーによって、1963年に提唱された、高齢者を対象にした心理療法です。

回想法は、高齢者本人が、受容的、共感的、支持的なよき聞き手と共に心を響かせ合いながら、過去の良い日を自由に振り返り、過去の未解決の葛藤に折り合いをつけていったり、高齢者本人の人格的な統合をはかっていくという方法です。

 

つまり、高齢者が昔を懐かしんで、振り返りから突っかかりを取り、最終的な人格的な統合を実現していくというものなのです。

 

この回想法は、バトラーが人間の高齢になり師が近づくと過去の回想の頻度が高まり、歩んだ人生の意味を振り返るということを発見したところから考えられました。

 

回想法の対象は、健常な高齢者はもちろんのこと、何かの病気で末期の人、認知症などの高齢者にまで様々な人に適応できるものなのです。

 

現在では、高齢者施設やデイケア等でも行われていることも多く、楽しみながら行うことができるのが最大の特徴ではないでしょうか。

 

回想法の実践の仕方!?

 

それでは早速回想法の実践の仕方をご紹介したいと思います。回想法の形式は、一対一で行う個人回想法と、7人前後で行う集団回想法があります。今回は3つの回想法のやり方について皆さんのお話していきたいと思います。

 

①個人回想法

 

心理療法家と高齢者本人が一対一の面接形式で行うのが個人回想法と言います。

一対一で行うので、高齢者本人のライフヒストリーを本人のペースに沿って行って、丁寧にたどっていきます

 

一番古い記憶、小学生の時、中学生の時、高校・大学の時、仕事の時など順に思い出すのも良いでしょう。

 

また、本人が話したい気になっている、心に残っているところから話をしていくというのもいいでしょう。

 

聞き手は本人のペースに合わせながら、本人が思い出すいような質問をしながら進めて行きます。

 

心理療法家は、本人の語り(ナラティブ)のとらえなおしポジティブな形で心におさまるようにしていきます。

 

②グループ回想法

 

グループ回想法は、7人前後の高齢者と、スタッフが2~3人程度のグループで行っていきます

グループは同年代を生き抜いた仲間と一緒に行い、回想を促進するような昔のおもちゃや昔の道具等も用意しておきます。

 

道具を手に取り久しぶりに使う人もいれば、その道具にまつわるエピソードを話す人もいるかもしれません。

 

その時、一緒に辛かったことや嫌だったことや、心の使えているエピソードが出てくるかもしれません。

 

そんな話をグループ全体で耳を傾けていき、スタッフは全員がバランスよく話をできるように心がけながら、話を共感的に、時に広がるように話を聞いていきます。

 

そして、参加者が過去の思い出をとらえなおし、明日をまた生きようと希望を持つようにしていくことが重要です。

 

③家族や夫婦で行う回想法

 

お家でできる回想法としては、家族や夫婦など近い人で行うグループの回想法もあります。

家族で行う場合は、おじいちゃん、おばあちゃんの若いころの話をみんなで聞きましょうという会にしてもいいですし、老夫婦で行う場合は、今日は昔の話を一緒にしようと取り決めをしてもいいでしょう。

 

家族であるがゆえになかなかネガティブなことを言えないかもしれませんが、それでも家族の温かい雰囲気の中で、過去の経験を聞くというのは楽しい経験かもしれません。

 

家族で昔の映像、写真を持ってきて話をするのも思い出す作業としてはいいかもしれません。

 

高齢者本人の心理療法の回想法のまとめ

 

今回は、埼玉県さいたま市緑区のJR武蔵野線東浦和駅徒歩1分でカウンセリングを行う臨床心理士・公認心理師が、おじいちゃんおばあちゃんのためにカウンセリングの方法である回想法についてお話いたしました。

 

過去の話をするというのを嫌がる人もいるかもしれません。その場合はこの回想法は不向きかもしれません。しかし、反対に過去の出来事を積極的に話したいという人もいます。そういう人には、この回想法という方法は楽しく過去の話をできていいかもしれません。

 

人は過去を振り返ると、悪いことがあまり浮かばずに、実は良いことばかり思い出したりするものです。ちょっと思い出す悪いことも語り直すことで、ポジティブなものへと変えられるのが回想法だったりするのです。

 

もしも身近に高齢者がいたら、回想法と題しなくても少し過去の話を聞いてみるの良いかもしれません。それだけで元気になるおじいちゃんおばあちゃんも多くいらっしゃいます。

 

今回のお話に関する感想や質問はコメントお願いします。また、当カウンセリングオフィスでの回想法に限らずにカウンセリングをご希望の方は、以下よりお申込みページへお進みください。

 

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