新年の初夢から考えるあなたの心の状態!?夢分析

 

皆さん、こんにちは。あけましておめでとうございます。

 

皆さんは初夢は何か見られましたか?もう、何か見たという方はその夢から、まだ何も夢を見ていないという方は、今晩の夢から是非、考えてもらいたい夢についてお話です。

 

日本では初夢で縁起物を見ると良いと言われていますね。一富士二鷹三茄子というような夢を見ると良いと言われていますよね。心理学の分野でもフロイトを始めて多くの心理学者が夢についての意味を研究してきました。

 

現代では、脳に蓄積された普段の出来事などを整理する過程でそれが夢として見られると言われています。脳内の過去の記憶や直近の記憶が結びついて、それが睡眠時にストーリーとして現れるのが夢と言われています。しかし、この説も仮説にすぎず、実は夢がなぜ夢をみるのかというのは、正確にはいまだにわかっていません。

 

そこで、今回は心理学の観点から夢はどのように解釈されてきたのかというのをご紹介した上で、皆さんが見た初夢の心理学的な意味について迫っていきたいと思います。

 

心理学における夢の解釈

 

①フロイトによる夢解釈

 

夢の解釈に関して心理学分野で尽力した人として、皆さんもご存じの方もいるかと思いますが、精神科医のジークムント・フロイトの唱えた説があります。彼は様々な人の夢を分析していくことによって、夢は無意識が現れる、特に満足したい欲望の表れではないかという説を唱えました。

人間の心のうち意識できる部分は実は一部で、多くは意識できな無意識があるとして、その無意識の一部が出てくるのが夢であるとしました。さらにその夢に現れる内容は、多くのものが性的欲求を満たしたいというものの表れであるとしました。

 

例えば、剣や銃などの戦うものや蛇や棒などの細くて長いものは男性器の象徴として、壺や洞窟などは窪みのあるようなものは女性器の象徴としてみなして解釈していきました。

 

フロイトが活躍していた100年以上前は、今よりも性的なものを抑圧しないといけない状況にあったため、無意識のうち性的な欲求の表れではないかと解釈していたのかもしれません。

 

②ユングによる夢解釈

 

しかし、この夢は性的欲求不満の表れだという説に異を唱えた人がいます。それは、カール・グスタフ・ユングです。ユングも始めはフロイトを支持していましたが、夢は無意識のうち性的欲求以外のものも現れているのではないかと考えるようになりました。

そしてユングは、無意識の底では人類皆共通する集合的な無意識があり、その集合的な無意識からのメッセージが夢として現れるのではないかという説を立てました。

 

この説は、仏教の曼荼羅の絵と似たものをその曼荼羅を知らないはずのアフリカの部族も描いていたなどということから、人類にはみな共通する無意識の概念があり、それの表れであるのではということから、このような説にたどり着いたと言われています。

 

人類に共通した無意識があるのかと言われるとやや疑わしい感じはしましが、夢をフロイトが無意識のうち性的なものの表れだとしたのを、ユングはもう少し広く無意識の表れではないかとしたということです。

 

③アドラーによる夢解釈

 

フロイトとユングに並ぶ心理学での代表的な人物としてアルフレッド・アドラーがいます。アドラー心理学などとして近年注目されているアドラーですが、彼はどのように夢を解釈しているのか見ていきたいと思います。

アドラーは、夢には大きく分けて2つの役割があると言われています。一つ目の役割は、未来の出来事に関する予行練習の場とされていると言われています。目の前に迫っている人生の課題を処理する練習を夢の中で行うものと言われています。

 

もう一つの役割は、夢は感情を作り出す工場であると言われています。アドラーは、「われわれ人間は、心のなかに、人生のスタイルを仕上げ、固め、強化するためのあらゆる手段を用意してもっているのであり、もっとも重要な手段のひとつは、感情を奮い立たせるという能力である」と言っているように、夢の中で感情を作り出すことによって、その人なりの課題処理の方法を行えるようにしていると言われています。

 

フロイトとユングは夢は無意識からのメッセージとみていることに対して、アドラーは夢は未来の予行練習や感情を作り出す工場であるとしています。

 

自分の夢の解釈の仕方!?

 

有名な心理学者三人の夢の解釈の仕方についてお話したところで、皆さんが見た夢の解釈の仕方についてお話したいと思います。今回ご紹介するのは、補償夢という考え方による自分の夢の解釈の方法です。

補償夢とは、現実で叶えられない願望やずっと望んでいることを実現していたり、実行していたりする夢のことです。三人の心理学者の考え方を上手に取り入れたのがこの補償夢というものでしょうか。

 

例えば、上司を攻撃するような夢であればもしかすると無意識で攻撃したいのかもしれませんし、将来そのようにしたい予行練習かもしれません。また、好きな人と一緒になる夢であれば無意識でそうなりたいと思っているのかもしれませんし、将来そのようになりたいという予行練習かもしれません。

 

このようにフロイトとユング、アドラーの考え方を反映したのが補償夢です。皆さんの今年見た初夢も何かあなたの現実では叶えられない願望やずっと望んでいることや実現したいこと、実行したい目標の表れかもしれません。

 

よくわからない夢だった場合は、その夢から連想してみるというのも夢を解釈していく上では行ったりします。そのため、初夢から連想されることから自分の望みや叶えたいことを想像してみてはどうでしょうか。

 

新年の初夢から考えるあなたの心の状態!?夢分析のまとめ

 

今回は、埼玉県さいたま市緑区のJR武蔵野線東浦和駅徒歩1分でカウンセリングを行う、心の専門家である臨床心理士・公認心理師である筆者が、新年の初夢から考える心の状態として有名な心理学者のフロイトとユング、アドラーの考え方から、補償夢という考え方から夢を分析する方法を皆さんにご紹介いたしました。

 

皆さんの初夢はどのようなものの補償夢だったのでしょうか。全然、解釈できないという人もいるかもしれませんが、夢から考えられることを想像してみるのも面白いかもしれませんので、少し思いを巡らせてみてはどうでしょうか。

 

今回のまとめに関する疑問や感想はコメント欄までお願いします。また、当カウンセリングオフィスのカウンセリングをご希望の方は、お申込みページまでお進みください。

 

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