臨床心理士が解説する夢からわかるあなたの心!?

 

皆さん、こんにちは。

 

本日は、夢に関する心理学を皆さんにわかりやすく解説していきたいと思います。

 

心理学において、夢というのはその人の無意識を探るために、古くから研究がされて来た部分の一つです。

 

同じような夢を見て気になる人、最近何か気になる夢を見た人など、夢に引っかかりを持っている人に読んでもらいたい話になっています。

 

気になっている夢や、最近見た夢の内容を思い出しながら読んでいみて下さい。

 

そもそも夢を見るメカニズムとは!?

 

まず始めに知っている方も多いかもしれませんが、夢を見るメカニズムについてお話しておきたいと思います。

 

人は睡眠を取る際に、大脳が動いていて体が眠っており比較的浅いレム睡眠と、大脳も深い休息をとっているノンレム睡眠の2つがあります。

このレム睡眠とノンレム睡眠は90分ごとに繰り返されており、今回の話題である夢はレム睡眠の時に見るものということが広くは言われています。

 

しかし、最新の研究ではノンレム睡眠中にも夢を見るとの報告もあり、レム睡眠中の方が夢が見やすいということのようです。

 

3大心理学者の夢への見方!?

 

先にも述べましたが、夢は古くから研究が行われてきたものです。そんな夢に関する3人の有名な心理学者の見方をご紹介しておきましょう。

 

①フロイトの夢に関する見方

 

心理学者のフロイトは、夢には無意識が表れ、その多くは性的欲求不満が表れるとしました。

 

棒状や銃のものは男性器、壺状のものや果実は女性器など、性的なものが形を変えて夢に出てくるとしました。

 

これは、フロイトが見ていた神経症圏の患者の影響や時代背景として性的なものがタブーとされてきたためであると言われています。

 

②ユングの夢に関する見方

フロイトの弟子に当たる、心理学者のユングは、夢には性的欲求不満に限らず、様々な意識が隠れているとしました。

 

夢には様々な意味があり、文化や人種を超えて共通のものがあり、時には未来を予測する機能もあるとしました。

 

このユングの考え方は、統合失調症圏の患者を中心に見ており、ユング自身も統合失調症の症状に悩まされたということに起因しているのかもしれません。

 

③アドラーの夢に関する見方

心理学者のアドラーは、夢には個人が安全に目標達成のための訓練や予行練習をする機能があると言いました。

 

夢はその人がこれから問題解決を行うための予行練習を安全に行えると述べ、夢の意味を解釈しても心の病を治すことはできないとも言いました。

 

このアドラーの考え方は、人間は目的に向かって進んでいくものであるという目的論という考え方から来ていると考えられます。

 

現在の夢への見方!?

 

現在も夢には無意識が表れているということは、多くの研究者が認められています。

 

ここでは一般的な「補償夢」と「逆補償夢」という考えをご紹介しておきたいと思います。

 

①補償夢

 

現実では叶えられない願望や、強く望んでいることを実現している夢を補償夢と言います。

例えば、あこがれのアイドルとデートしている夢や、嫌いな上司に文句を言う夢などです。

 

この補償夢を見ることで、自身の達成できな願望や欲求が満たされるために、心が満たされて、心を浄化する効果があると言われています。

 

②逆補償夢

 

嫌なことであったり、怖いことであったり、恐れていることであったりが起こる夢を逆補償夢と言います。

例えば、会社が倒産してリストラされる夢や、大好きなパートナーに振られてしまう夢などです。

 

この逆補償夢をみることで、現実をプラスに受け入れて、幸せを確認することや、恐れている事態や未来への予行練習ができると言われています。

 

夢に関する心理学のまとめ

 

夢に関する研究は心理学的なものを含めて、多くの研究がされてきました。今回ご紹介したのは、3大心理学者の考え方と、現在の夢に関する見方をご紹介しました。

 

現在の夢に対する見方である、補償夢と逆補償夢というのは、フロイト、ユング、アドラーの3大心理学者が述べてきた内容がまとまったことであるというのがわかるのではないでしょうか。

 

あなたもこれから夢を見たら、補償夢か逆補償夢かを考えた上で、その夢の持つ無意識的な意味やメッセージを考えてみるのは面白いかもしれませんね。

 

ただし、反復される過去の体験に関する夢は、もしかするとトラウマ体験などに起因する場合もあります。そのため、あまりに長く気になる夢をみるようでしたら、一度当相談室も含めて、専門家に話を聞いてみるのもいいかもしれませんね。

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